2025年7月25日、米メディア「バロンズ」は、決算発表を控えたタイミングで「売られすぎ」とされる注目銘柄について特集を組みました。テクニカル分析をベースに、足元の下落で株価が織り込み済みとなっている可能性のある6銘柄を取り上げています。
「売られすぎ」な株ほど決算で上昇余地あり?
記事の中では、2025年4月にトランプ大統領が発表した「リベレーション・デー関税」以降の株価動向に着目し、S&P500指数を大きく下回るパフォーマンスを見せている企業がリストアップされています。
Fairlead Strategiesの創業者ケイティ・ストックトン氏は「決算を控えて下落基調の銘柄は、悪材料をすでに織り込んでいる可能性が高く、期待値が低いためポジティブサプライズに反応しやすい」とコメントしています。
注目の「売られすぎ」6銘柄
・アメリカン・タワー(AMT)
・ビザ(V)
・プロクター・アンド・ギャンブル(PG)
・メルク(MRK)
・モンデリーズ・インターナショナル(MDLZ)
・CVSヘルス(CVS)
これら6銘柄は、4月の安値から平均3%の上昇にとどまっており、S&P500の同期間の上昇率に比べて22ポイントも低い水準です。
さらに、ファンダメンタル分析の観点でも注目されています。ファクトセットのデータによると、これら6銘柄の平均「買い」推奨率は約72%と、S&P500全体の平均(約55%)を大きく上回っています。
一方で「買われすぎ」銘柄は注意も必要
対照的に、決算前に大きく株価が上昇している銘柄は「高いハードル」を求められます。バロンズが紹介する「買われすぎ」リストには、アマゾン(AMZN)、メタ・プラットフォームズ(META)、マイクロソフト(MSFT)、ボーイング(BA)、ロイヤル・カリビアン(RCL)、シーゲート・テクノロジー(STX)などが含まれています。
これらの銘柄は、4月以降平均66%も上昇しており、決算発表でさらに株価を伸ばすには相当な内容が求められます。
今こそ「出遅れ株」に目を向けるチャンス?
株価のスタート地点によって、同じ決算でも市場の反応は大きく異なります。決算直前の今だからこそ、相対的に出遅れている「売られすぎ」銘柄に注目することで、リスクを抑えながらリターンを狙う戦略が有効となりそうです。