エヌビディア株が2日連続で下落、それでもAIブームは終わらない?

2025年7月22日、米メディア「バロンズ」は、エヌビディア(NVDA)の株価が2日連続で下落したものの、AI(人工知能)分野の成長に対する強い期待が続いていると報じました。ウォール街では、今後のテック企業の決算を前に、AI関連株に対する楽観的な見方が広がっています。

テック決算シーズンがAI株のカギに

エヌビディア株は22日の米国市場で同日朝の取引で2.54%下落し、終値は167.03ドルとなりました。21日にも0.6%下落しており、2日連続の下落となっています。同業のアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)やブロードコム(AVGO)もそれぞれ1.5%と3.3%の下落となりました。

しかし、UBSのグローバル・ウェルスマネジメント部門CIOであるマーク・ヘーフェレ氏は、「テック企業の決算は健全で前向きなガイダンスが出ると予想しており、AI分野への長期的な強気姿勢を維持している」とコメントしています。UBSは、2025年のグローバルテック分野の利益成長率を12%と見込んでおり、設備投資も活発になるとの見方です。

AI需要は依然として力強く

TSMC(TSM)も先週の発言で、AI分野の成長トレンドが継続しており、下期の顧客の動きに変化は見られないと明らかにしました。TSMCはエヌビディアにとって主要な製造パートナーです。

また、ニューストリート・リサーチのピエール・フェラグ氏は、エヌビディアを含む主要AIチップメーカー4社が、来年の売上高で市場予想を7%上回るとの見通しを示しています。「需要は計画を上回っているようだ」との分析です。

オープンAIとオラクルの大型提携も追い風

同日、ChatGPTの開発元であるオープンAIは、クラウド企業のオラクル(ORCL)と提携し、米国内に500万キロワット超のAIデータセンターを構築する計画を発表しました。使用されるプロセッサの詳細は明らかにされていませんが、オープンAIはエヌビディア製GPUを主力として使用していることから、同社にとって追い風になる可能性があります。

マホーニー・アセット・マネジメントのCEOであるケン・マホーニー氏は、「前回の決算では多くの企業が予想を上回り、不透明なマクロ環境の中でも自信を持ってガイダンスを提示したことが印象的だった。AIとインフラへの追い風は明らかだ」と述べています。

まとめ

短期的な株価の調整はあるものの、エヌビディアをはじめとするAI関連銘柄への関心は引き続き高い状態です。今週から始まるテック企業の決算が、このAIトレンドの持続性を占う重要な指標となりそうです。

*過去記事はこちら  エヌビディアNVDA

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