7月22日(火)の米国株式市場は、ハイテク株の比率が高いナスダック総合指数は0.4%下落し、1週間続いた終値での最高値更新の流れが途切れました。一方、S&P500は0.1%上昇し、新たな終値ベースの最高値を記録しました。ダウ工業株30種平均は179ポイント(0.4%)上昇し、昨年12月4日に記録した45,014.04の過去最高値まで約500ポイントに迫りました。個別では決算発表などを受けて大きく動いた銘柄が目立ちました。
以下は、22日に注目され、株価が大きく動いた銘柄とその詳細です。
メドペース・ホールディングス (MEDP)
株価:+54.67%
臨床試験受託サービスを手がけるメドペース・ホールディングスは、第2四半期決算で予想を上回る利益を発表し、通年の業績見通しも引き上げました。新規受注は前年同期比13%増の6億2,050万ドルに達しました。
コールズ (KSS)
株価:+37.62%
米百貨店チェーンのコールズは、明確な材料のない中で株価が急騰しました。ファクトセットによると、発行済株式の47%に相当する約5,300万株が空売りされており、ショート・スクイーズの影響が指摘されています。
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D.R.ホートン (DHI)
株価:+16.98%
米国最大の住宅建設会社であるD.R.ホートンは、第3四半期決算で売上・利益ともに市場予想を上回りました。販売戸数もガイダンスの上限を超えるなど、堅調な業績が評価されました。
ノースロップ・グラマン (NOC)
株価:+9.41%
航空宇宙・防衛関連企業のノースロップ・グラマンは、第2四半期に1株あたり8.15ドルの利益(売上104億ドル)を記録し、アナリスト予想(利益6.84ドル)を上回りました。訓練事業の売却益1.04ドルが寄与しました。
コカ・コーラ (KO)
株価:-0.59%
世界的飲料メーカーのコカ・コーラは、第2四半期の1株利益が市場予想を上回ったものの、売上(125億ドル)は市場予想(126億ドル)に届かず、販売数量も地域によって減少しました。サトウキビ糖を使った新商品の投入を予定しています。
アジリシス (AGYS)
株価:-4.73%
ホテルやレストラン向けにソフトウェアを提供するアジリシスは、第1四半期の調整後利益が33セントとなり、市場予想の36セントを下回りました。前年同期からの減益も重しとなりました。
ジェネラル・モーターズ (GM)
株価:-8.12%
米自動車大手のジェネラル・モーターズは、第2四半期に売上471億ドル、営業利益30億ドル、1株利益2.53ドルを計上し、いずれも市場予想を上回りましたが、中国関連の関税コスト(11億ドル)が嫌気され、株価は下落しました。
フィリップ・モリス (PM)
株価:-8.43%
加熱式たばこ「IQOS」で知られるたばこメーカーのフィリップ・モリスは、決算が予想を上回りガイダンスも引き上げたものの、株価は大幅安となりました。今年に入って株価が39%上昇していたこともあり、利益確定売りが出たとみられます。
オープンドア・テクノロジーズ (OPEN)
株価:-10.28%
オンライン不動産取引を行うオープンドア・テクノロジーズは、前日に43%高となった反動で下落。6営業日で312%の上昇を記録しており、短期的な調整が入りました。
ロッキード・マーチン (LMT)
株価:-10.81%
防衛関連最大手のロッキード・マーチンは、第2四半期に一時費用として16億ドルを計上し、1株あたり利益が1.46ドルにとどまりました(売上182億ドル)。これが市場の失望を招き、株価は2桁の下落となりました。
*過去記事 株価変動