フィグマがついにIPOへ!注目のデザインソフト企業が上場準備

  • 2025年7月22日
  • 2025年7月22日
  • BS余話

2025年7月21日、米メディア「バロンズ」は、デザインソフトウェア企業フィグマが新規株式公開(IPO)を申請し、最大136億ドルの評価額を目指していると報じました。

2022年のアドビによる買収案から約32%減の評価額に

フィグマは、1株あたり25ドルから28ドルの価格帯で約3700万株を売り出す計画です。公募価格が上限に達した場合、フィグマの評価額は約136億ドルとなります。これは、2022年にアドビ(ADBE)が提示した200億ドルの買収提案から約32%引き下げられた水準です。アドビとの買収契約はその後、2023年に解消されました。

それでも、このIPO規模は2025年に上場した他の注目スタートアップ、サークル・インターネット・グループ(CRCL)やチャイム・フィナンシャル(CHYM)を上回るものです。

ティッカーは「FIG」、月間利用者は1300万人

フィグマは、ニューヨーク証券取引所に「FIG」というティッカーシンボルで上場する予定です。同社のデザインプラットフォームは1300万人の月間ユーザーを抱え、オンライン販売やブランドデザインに広く利用されています。

また、フィグマは暗号資産への投資も行っており、2025年3月末時点で約6950万ドル相当のビットコインETFを保有していたとされています。さらに5月には3000万ドル相当のUSDCステーブルコインを取得し、将来的にビットコインへ転換する意向も明らかにしています。

USDCの発行元は、6月にIPOを果たしたサークル・インターネットです。

CEOやVCが株式を売却へ

今回のIPOでは、フィグマ自体が約1200万株のクラスA株を新規発行し、残りの株式は既存株主による売却です。共同創業者でCEOのディラン・フィールド氏は最大235万株を売却予定で、取締役のマムーン・ハミド氏も最大276万株を手放す計画です。ハミド氏は、ベンチャーキャピタルのクライナー・パーキンスのマネージングメンバーでもあります。

そのほか、Index Ventures、Greylock Partners、Sequoia Capitalといった著名なVCも株式を売却する予定です。

引受幹事はモルガン・スタンレーとゴールドマン・サックス

IPOの主幹事はモルガン・スタンレーとゴールドマン・サックスが務め、Allen & Co.およびJ.P.モルガンも幹事団に名を連ねています。

フィグマの上場は、コアウィーブ(CRWV)、チャイム、サークルといった他のテック企業と並ぶ、2025年を代表するテックIPOのひとつとして注目されています。

*過去記事「デザイン業界の革命児、フィグマがIPOへ!買収破談から立ち上がった天才創業者の逆襲

最新情報をチェックしよう!