テスラがロボタクシー拡大へ、株価は4.7%上昇

2025年6月22日、テスラ(TSLA)が米テキサス州オースティンでロボタクシーサービスを開始しました。この新サービスは、初期段階では限られた利用者を対象に、安全監視員を同乗させた形で運行されており、テスラの自動運転技術の実用化に向けた重要な一歩となっています。

株価は上昇、アナリストの評価も追い風に

同社の株価は、7月10日の米国市場で前日比で4.73%上昇し、309.87ドルとなりました。この上昇の背景には、イーロン・マスクCEOがX(旧Twitter)でロボタクシーのサービスエリアを拡大する計画を明かしたことが影響しています。具体的には、今週末にオースティンでサービス提供範囲を広げるとし、1~2か月以内にサンフランシスコ湾岸地域での展開も視野に入れているとのことです。

現在テスラはカリフォルニア州で安全運転手を同乗させた自動運転車のテスト許可は取得していますが、商用展開のためには新たな許可が必要とされます。

自動運転技術の価値は高く評価

テスラのロボタクシー構想は、アナリストによる同社評価においても大きなウエイトを占めています。モルガン・スタンレーのアダム・ジョナス氏は、自動運転技術だけで同社の目標株価410ドルのうち約250ドルを占めると分析しています。また、RBCのトム・ナラヤン氏も、同技術がテスラの企業価値の約60%に相当すると見ており、同株を「買い」と評価しています。ナラヤン氏の目標株価は319ドルです。

エアビーアンドビー型のネットワーク構想

将来的にテスラは、個人所有のテスラ車両をロボタクシーネットワークに組み込み、エアビーアンドビー(ABNB)のようなシェアリングモデルでサービスを拡大する方針です。技術と規制の整備が進めば、このネットワークは急速に拡大する可能性があります。

株価の上下をめぐる背景

ロボタクシーサービス開始以降、テスラ株は一時的に下落し、8%近く値を下げた局面もありました。これは、マスク氏とトランプ大統領の間でのSNS上の確執が一因とされています。ただし、2024年10月10日に行われたロボタクシーイベント以降で見ると、株価は約24%上昇しており、市場は長期的にこの構想をポジティブに捉えていることがうかがえます。

テスラのロボタクシー計画は、同社の事業構造に大きな変革をもたらす可能性があり、今後の進展から目が離せません。

*過去記事はこちら テスラ TSLA

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