ブルーム・エナジー株が急騰、税制優遇とアナリストの格上げで注目集まる

  • 2025年7月10日
  • 2025年7月10日
  • BS余話

2025年7月9日、ブルーム・エナジー(BE)の株価が18.15%急騰し、1月以来の高値を記録しました。この大幅な上昇は、J.P.モルガンによる投資判断の引き上げと、ドナルド・トランプ大統領が署名した新たな税制法案による追い風が背景にあります。

税制変更が燃料電池に追い風

ブルーム・エナジーは、天然ガスや水素を使って発電する燃料電池を手がけるクリーンエネルギー企業です。今回の税制変更により、同社の燃料電池は2026年1月から施行される「クリーンエネルギー投資税額控除(Section 48E)」の対象に再び含まれることになりました。

J.P.モルガンのアナリストは、これにより価格競争力が高まり、特に価格に敏感な顧客層やデータセンターなどの法人顧客からの需要が増加すると指摘しています。また、競合となるガスタービンの価格と納期が依然として高止まりしている状況を踏まえ、ブルームの注文増が期待されているとしています。

株価目標引き上げと業績見通し

J.P.モルガンはブルームの株式評価を「ニュートラル」から「オーバーウェイト」に格上げし、目標株価も18ドルから33ドルへと大幅に引き上げました。アナリストによれば、売上は2026年度に本格的に加速し、2025年通期ガイダンスの中央値が示す19%成長を上回る可能性があるとのことです。

今後の懸念点も存在

ただし、すべてが順風満帆というわけではありません。税制優遇の適用が2026年から始まることから、顧客の一部が2025年中の導入を見送り、翌年に設置を延期する可能性もあると指摘されています。また、同社は5月にCFOが退任して以降、後任が未定であることも懸念材料となっています。

それでもJ.P.モルガンは、ブルームが今後2~3年でスケールアップと販売体制の拡充に取り組む中、同社の成長ポテンシャルは依然として高いと見ています。

まとめ

燃料電池という分野において、再び税制の追い風を受けることになったブルーム・エナジー。アナリストの評価引き上げに加え、政策的支援が明確になったことで、同社の中長期的な成長に対する期待が高まっています。今後の動向にも注目が集まりそうです。

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