2025年7月、S&P500の構成銘柄に新たに加わることが決定したクラウド監視ソフト企業「データドッグ(DDOG)」が、投資家の注目を集めています。米株投資情報サイト「モトリーフール」では、この銘柄を「今も買い」とするアナリストの見解を紹介しており、その理由として以下の点を挙げています。
データドッグの強みとは
データドッグは、クラウドインフラの監視・分析を手がけるSaaS企業です。急成長を続けるクラウド市場において、サーバーやアプリ、ウェブサイトのパフォーマンスを常時監視し、トラブルを未然に防ぐソリューションを提供しています。AIによる自動障害検知・分析機能なども搭載され、可用性を重視する企業から高い評価を受けています。
実際、ガートナーやフォレスターといった調査機関からも、観測性(オブザーバビリティ)とAI運用(AIOps)分野で高い評価を獲得しています。
業績と顧客拡大が評価される
モトリーフールによれば、データドッグは2019年のIPO以降、株価が315%上昇。2025年第1四半期の売上は前年比+25%の7.62億ドル、調整後EPSは0.46ドルとなり、フリーキャッシュフローも3割近く増加しました。
顧客数も30,500社に達し、うち年商10万ドル超の顧客は3,770社。製品のクロスセルも進んでおり、「複数製品を利用する顧客」が着実に増加しています。
高バリュエーションだが割安感あり?
PERベースでは「割高」に見えるものの、PEG(成長調整後PER)で見ると0.4と、成長株としては「割安」とされる水準。さらに、10年後の市場規模は1,750億ドルに達するとの予測や、将来的なフリーキャッシュフローの大幅な増加見込みも、強気評価の根拠とされています。
アナリスト評価は「買い」が大多数
2025年7月時点で、データドッグをカバーする46人のアナリストのうち、実に38人が「買い」または「強い買い」と評価しており、売り推奨はゼロ。特にループ・キャピタルは、株価200ドルの目標を設定しており、直近価格(約156ドル)から48%の上昇余地があると指摘しています。
まとめ
データドッグは、S&P500に加わるほどの実績を持つ急成長企業であり、クラウドやAIといった強力な追い風を受けながら、今後も拡大が期待されています。成長性・顧客基盤・市場の大きさ──これらを踏まえると、データドッグは今後も長期的に成長が期待できる企業であり、注目の「買い」銘柄といえます。
*過去記事はこちら データドッグ DDOG