アマゾン株、プライムデーと好調な業績見通しで上昇の可能性

米国の大手Eコマース企業アマゾン・ドット・コム(AMZN)の株価は2025年に入ってほぼ横ばいで推移していますが、7月末の四半期決算発表を前に、上昇に向けた転換点を迎えている可能性があります。

トゥルイスト証券が目標株価を引き上げ

トゥルイスト証券のアナリストであるユセフ・スクァリ氏は、アマゾン・ドット・コムの目標株価を226ドルから250ドルに引き上げ、「買い」評価を維持しています。これは7月2日時点の終値219.42ドルから約14%の上昇余地を示唆しています。

スクァリ氏は、北米の消費者が依然として堅調で、関税やマクロ経済の影響をほとんど受けていないことから、第2四半期の業績は市場予想を上回る可能性があると指摘しています。

関税への備えと価格維持策

アマゾンの最高経営責任者(CEO)アンディ・ジャシー氏は、CNBCのインタビューで「現時点で価格が大きく上昇しているとは感じていない」と述べました。同社は数か月前に積極的な先行調達を行い、多くのサードパーティ販売業者も在庫を前倒しで確保することで、関税の不確実性に備えたと説明しています。

プライムデーによる売上押し上げにも期待

第2四半期の決算発表は7月31日前後と見られていますが、それに先立ち、7月8日から11日まで開催される「プライムデー」が注目されています。今回は2024年の7月開催時よりも2倍の期間で実施され、アマゾンプライム会員向けに幅広い商品が割引対象となります。

バンク・オブ・アメリカ証券のアナリスト、ジャスティン・ポスト氏は、今回のプライムデーによりアマゾンのグロス商品取扱高(GMV)が214億ドルに達し、前年比で約60%増加すると予測しています。

投資家の期待高まる中で株価は反応するか

2025年に入ってから、アマゾンの株価はわずか0.2%の上昇にとどまっており、S&P500の5.7%の上昇に対して出遅れ感があります。しかし、堅調な業績と大型セールイベントに対する期待感が今後の株価の材料となりそうです。

アナリストの強気な見方と実需の後押しを受け、7月末に向けてアマゾン・ドット・コムの動きから目が離せません。

*過去記事はこちら アマゾン AMZN

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