エヌビディアの時価総額が4兆ドルに迫る!AI需要を背景に株価急騰中

2025年6月末、エヌビディア(NVDA)の株価は月間で約17%上昇し、S&P500指数の3倍を超えるパフォーマンスを記録しました。これにより、同社の時価総額はおよそ3.85兆ドルに達し、4兆ドルの大台が現実味を帯びてきています。

AIブームの象徴として急成長

エヌビディアは、2023年6月に時価総額1兆ドルを突破した後、AI関連チップの好調な売上見通しにより注目を集め、AIブームの火付け役となりました。
1兆ドルから2兆ドルまでには262日を要しましたが、2兆ドルから3兆ドルまではわずか96日で到達。2024年6月5日には3兆ドルを突破し、現在も1日あたり平均0.8%のペースで株価が上昇しています。
このペースが続けば、5営業日以内に4兆ドルに達する計算になります。

世界の株式市場を凌駕する規模

エヌビディアの時価総額は、イギリスの主要株価指数「FTSE100」全体を36%上回り、日本の「日経平均株価」の時価総額の82%に相当します。
S&P500指数における構成比は約6.9%で、マイクロソフト(6.7%)、アップル(5.4%)を上回っています。S&P500全体の時価総額が約52兆ドルであることを踏まえると、エヌビディアが4兆ドルに達した場合、その構成比は13%近くに達する計算です。

市場構造への懸念:エヌビディア依存のリスク

現在のS&P500の業績見通しは、エヌビディアの成長に強く依存しているとされ、過度な偏重への懸念も高まっています。
エヌビディアの2025年第2四半期の1株当たり利益(EPS)は99セントと予想されており、前年同期比で45%増となる見込みです。これは、情報技術セクター全体の17%増、S&P500全体の5.7%増を大きく上回っています。仮にエヌビディアの成長がなければ、S&P500全体の増益率はさらに鈍化する可能性があります。

投資家の声:「割高でも保有せざるを得ない銘柄」

ニューヨーク市の退職消防士向け年金基金を運用するBrave Eagle Wealth Managementの最高投資責任者、ロバート・ルジレロ氏はこう語ります。

「今の水準で新規にポジションを取るのは確かに難しいが、インデックスにおける構成比があまりにも大きく、保有していないのも苦痛だ。4月に比べてバリュエーションの魅力はやや薄れたが、勢いと市場心理が支えている。我々は既にポートフォリオにエヌビディアを組み入れており、新規顧客にも段階的に導入している」

まとめ:4兆ドル時代へ、エヌビディアの勢いは止まらない

エヌビディアの成長は、AIというメガトレンドの象徴として、株式市場全体に大きな影響を与えています。過熱感を警戒する声がある一方で、その存在感を無視することも難しい状況です。今後の決算発表やAI関連投資動向が、次なる時価総額4兆ドル突破のカギを握ることになりそうです。

*過去記事はこちら  エヌビディアNVDA

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