ヒューマノイドロボットが投資対象に?注目銘柄とETFを紹介

  • 2025年6月22日
  • 2025年6月22日
  • BS余話

2025年6月現在、ヒューマノイドロボットというテーマが再び脚光を浴びています。バロンズ誌が6月21日に取り上げた最新記事では、米中のロボット開発競争、関連株のパフォーマンス、そしてETFを通じた投資手法が紹介されています。本記事ではその内容を要約しつつ、投資家目線で注目すべきポイントを解説します。

ヒューマノイドロボット市場の成長予測

スイスの金融機関UBSによると、世界のヒューマノイドロボットの数は2050年までに3億台に達すると予測されています。一方、モルガン・スタンレーの試算では、同年までに10億台、市場規模は5兆ドルに達するとされており、自動車産業を超える可能性もあるとのことです。

注目される関連銘柄

UBSやモルガン・スタンレーが注目する企業は以下の通りです。

  • エヌビディア(NVDA):AI用チップのリーダー
  • テスラ(TSLA):自社製ヒューマノイド「Optimus」の投入を計画
  • アルファベット(GOOGL):AIとロボティクスの融合
  • アマゾン(AMZN):家庭用ロボットや倉庫自動化技術で先行
  • ハネウェル・インターナショ(HON)、コグネックス(CGNX)、アンフェノール(APH):センサーやマシンビジョン技術で貢献
  • TSMC(TSM):最先端の半導体製造を支える
  • ライナス(LYC, オーストラリア証券取引所):レアアース生産企業として磁石素材を供給

ETFで簡単に投資する方法

個別株への投資が難しいと感じる投資家には、2025年に新たに登場したETF「KraneShares Global Humanoid & Embodied Intelligence Index(KOID)」がおすすめです。信託報酬は年0.69%で、ヒューマノイドロボット関連のグローバル企業に幅広く分散投資できます。上位にはエヌビディアやライナス、MPマテリアルズなどが含まれています。

中国とアメリカ、ロボット覇権を巡る競争

中国政府は、2027年までにヒューマノイドロボットを国家成長の中核に据えるガイドラインを公表しています。一方、アメリカではテスラが人型ロボット「Optimus」の発売を控えており、ロボット領域での垂直統合型モデルを目指しています。

投資家へのアドバイス:テーマ投資のリスクも意識を

記事では「テーマ投資は往々にして“早すぎるか遅すぎるか”になりがち」との指摘もありました。個別銘柄がすでに株価上昇している一方で、大量生産や本格的な社会実装は10年以上先になる可能性があります。そのため、S&P500などのインデックスファンドを軸にしつつ、テーマ投資はサテライトとして検討するスタンスが現実的かもしれません。

*過去記事「2050年に3億体?ヒューマノイドロボット市場が生む1.7兆ドルの衝撃

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