アップルがPerplexity AIの買収を検討中か?生成AI分野で巻き返しへ

2025年6月21日、米テクノロジー大手のアップル(AAPL)が、AIスタートアップ「Perplexity AI」の買収を検討していると報じられました。生成AI競争で出遅れたアップルにとって、この動きは巻き返しを図る重要な一手となりそうです。

Perplexity AIとは

Perplexity AIは、Web上の最新情報をもとにリアルタイムで質問に答える生成AIアプリを提供している企業です。直近の資金調達ラウンドでの企業評価額は約140億ドルに達し、次世代の検索エンジンとして注目されています。

アップルが買収を検討する理由

アップルがPerplexity AIの買収を検討している背景には、主に以下の3つの理由があると考えられます。

Googleとの提携の不確実性

アップルはこれまで、Safariブラウザのデフォルト検索エンジンにGoogleを設定し、年間およそ200億ドルの収益を得てきました。しかし現在、アメリカ司法省による独占禁止法の訴訟により、この提携が見直される可能性が出てきています。アップルは、そのリスクに備え、自前の検索技術を強化する必要に迫られています。

AI人材と技術の獲得

アップルは、生成AIの開発において他社に遅れを取っているとされています。Siriの刷新も延期され、AI機能の充実が急務です。Perplexity AIの買収は、優秀な人材と先進的な技術の両方を獲得する絶好の機会となります。

メタやサムスンとの競争

メタ・プラットフォームズ(META)は以前、Perplexity AIの買収を試みていたと報じられています。また、サムスン電子もPerplexity AIとの提携を準備しており、スマートフォン市場でのAI競争が加速しています。アップルにとっても、これらの動きに対抗するための施策が必要です。

買収ではなく提携の可能性も

アップルは買収だけでなく、Perplexity AIとの提携も検討しているとされています。具体的には、SafariにPerplexityを検索エンジンの選択肢として追加することや、Siriにその技術を組み込む案などが挙がっているようです。

すでにアップルは、Perplexity側と複数回の面談を行っており、技術面の評価を進めている段階だと報じられています。

今後のAI戦略に注目

アップルは2025年6月のWWDC(世界開発者会議)で、「Apple Intelligence」という新たなAIプラットフォームを発表しましたが、発表された機能は限定的でした。エヌビディア(NVDA)やメタのようなライバル企業に比べ、生成AI分野での出遅れが指摘されています。

その中でPerplexity AIの買収、または提携は、アップルのAI戦略に大きな変化をもたらす可能性があります。検索技術の進化と生成AIの融合によって、アップルが新たなユーザー体験を提供することが期待されます。

今後の動向に注目が集まります。

*過去記事はこちら アップル AAPL

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