データドッグ株が急伸、AI需要を背景にバンク・オブ・アメリカが目標株価を引き上げ

クラウドセキュリティとモニタリングを手がけるデータドッグ(DDOG)の株価が上昇しています。2025年6月18日、バンク・オブ・アメリカ証券は同社株の目標株価を138ドルから150ドルへ引き上げ、評価を「買い」で据え置きました。

今回の株価上昇は、同社が主催した年次カンファレンス「DASH」でのAI関連の新製品発表が背景にあります。

DASHカンファレンスで発表された注目の新機能

データドッグは「DASH」カンファレンスで、AIエージェントによるアプリケーション問題の自動解決、開発チーム向けの新ポータル、ログ管理スイートの機能拡張などを発表しました。

これらの新製品により、同社のプラットフォームの機能性と市場競争力がさらに高まると期待されています。アナリストのKoji Ikeda氏は、「データドッグは今後数十年で最も魅力的な成長分野の1つであるAI市場で、明確に存在感を示し、収益化を進めている」と述べています。

顧客の支出意欲が大幅に向上

バンク・オブ・アメリカによると、同社が実施した120人のユーザーおよびバイヤーへの調査では、回答者が来年にデータドッグへの支出を平均13%増加させる予定であることがわかりました。前年の8.3%から大幅な増加です。

また、カンファレンス会場でアナリストが直接ヒアリングした顧客の約75%が、「今後さらにデータドッグへの支出を拡大する」と回答しています。これにより、同社のサービスに対する需要が非常に健全であることが確認されています。

AI導入企業との連携強化が進展

データドッグは、オープンAIのようなAI専業企業はもちろん、AIを導入し始めた従来型企業にとっても、重要な技術基盤の一部として採用されつつあります。クラウドインフラやアプリケーション監視のニーズが増す中、同社の存在感は一層高まっています。

ウォール街でも引き続き強気の見通し

ファクトセットによると、2025年6月以降にレーティングを更新した22人のアナリストのうち、18人が「買い」または「オーバーウエート」を継続しており、残る4人も「ホールド」として評価を維持しています。

株価はDASHカンファレンス後の6月18日の米国市場で4.2%上昇し、130ドルを記録しました。年初からはガイダンスの低調さから下落していたものの、今後の展望が明るくなってきています。

下期の「トップピック」として注目

2025年下半期、データドッグはバンク・オブ・アメリカ証券が選ぶ「トップピック」の一つとして注目されています。AI導入の波に乗り、需要が高まる監視・セキュリティ領域での強みを活かし、同社の成長ストーリーは再び勢いを取り戻しています。

*過去記事はこちら データドッグ DDOG

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