パランティアとスーパーマイクロ急騰:ブロードコム決算が示すAI需要の力

2025年6月6日、人工知能(AI)関連の需要拡大を背景に、パランティア・テクノロジーズ(PLTR)スーパー・マイクロ・コンピューター(SMCI)の株価が大きく上昇しました。背景には、ブロードコム(AVGO)の好決算があり、市場全体のAI需要に対する期待感が高まっています。

ブロードコムの決算が市場心理を押し上げる

ブロードコムのホック・タン最高経営責任者(CEO)は、第2四半期の好調な業績は「AI半導体に対する需要の継続的な強さ」によるものだと説明しました。特にハイパースケーラー顧客の投資姿勢は、経済の不確実性がある中でも揺らいでいないとしています。AI関連売上は前年比で46%増加しました。

この結果は、AIインフラの重要性を再認識させるものであり、他のAI関連企業にも好影響を与えています。

パランティア株は下落基調から反発

近頃、株価が下落していたパランティアにも追い風となりました。パランティアの株価は6日の米国市場3.5%上昇し、124.15ドルで取引されています(米国東部夏時間11:24現在)。これにより、2日続いた下落トレンドに終止符を打つ動きです。

ただし、パランティアは政治的な話題でも注目を集めています。ニューヨーク・タイムズが報じた、トランプ大統領との監視事業に関する憶測が広まり、同社の株価は前日に7.8%下落しました。これに対して、CEOのアレックス・カープ氏は米国人を違法に監視しているとの報道を否定しています。

なお、同社は2025年4月、米国移民税関執行局(ICE)から、強制送還やビザ超過者の追跡プラットフォームを構築する契約を受注しています。

*過去記事はこちら パランティア PLTR

スーパーマイクロにも買い戻しの動き

スーパーマイクロも好影響を受け、株価は3.1%上昇し、41.99ドルとなっています。エヌビディアの好決算と同様、ブロードコムの業績はAIサーバーへの需要の強さを裏付けるものであり、同社にとっては追い風です。

スーパーマイクロはエヌビディアのグラフィックス処理ユニット(GPU)を搭載したサーバーを手がける長年のパートナー企業であり、AI市場の成長とともに注目を集めています。

空売り比率の高さが注目を集める

スーパーマイクロは、S&P500構成銘柄の中でも最も空売りが多い銘柄として知られています。5月15日時点で、浮動株に対する空売り比率は19.77%に達しており、ショートスクイーズ(踏み上げ)の可能性が指摘されています。今回の株価上昇が、その引き金になるかどうかが注目されています。

*過去記事はこちら  スーパー・マイクロ・コンピュータ SMCI

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