インテュイット株が急騰!決算好調とAI活用が業績を押し上げ

  • 2025年5月23日
  • 2025年5月23日
  • BS余話

米国の税務・ビジネスソフトウェア大手であるインテュイット(INTU)は5月22日、2025年度第3四半期(2月〜4月)の決算において、アナリスト予想を上回る好業績を発表しました。

同社の売上高は77億5,000万ドルで、前年同期比15%増加し、ファクトセットが調査したアナリスト予想の75億7,000万ドルを上回りました。調整後1株当たり利益(EPS)は11.65ドルで、前年同期の9.88ドルから増加し、予想の10.93ドルを上回りました。

この好調な業績は、主にターボタックスを中心とした税務申告サービスの成長によるものです。特にターボタックスライブの売上が前年同期比47%増加しており、個人向けの税務サービス部門が業績を大きく牽引しました。また、クレジットカルマの売上も31%増加し、同社のプラットフォーム全体での利用者増が確認されています。

2025年度通期の業績見通しを上方修正

インテュイットは、2025年度通期の業績見通しを上方修正しました。売上高は187億2,300万ドルから187億6,000万ドルの範囲で、前年同期比約15%の成長を見込んでいます。これは以前の12〜13%の成長予想を上回っています。

また、調整後EPSは20.07ドルから20.12ドルの範囲とされ、前年同期比で18〜19%の成長が見込まれています。これも従来の13〜14%の予想を上回る水準です。

AI技術の導入と中堅企業向けサービスの強化

同社は、ターボタックスやクイックブックスなどの製品に生成AIを導入し、ユーザー体験の向上を図っています。特に注目すべきは、AIアシスタント「インテュイット・アシスト」の導入で、税務申告のプロセスが一段と効率化されています。

さらに、年商2.5億ドル〜10億ドルの中堅企業向けには、プロジェクト管理や会計業務を支援するAIエージェントを活用し、成長市場への対応を強化しています。

株価の反応と今後の展望

決算発表後、インテュイットの株価は時間外取引で約8%上昇し、720ドル近くの水準まで上昇しました。22日の終値は666.07ドルで、年初来で6%の上昇となっています。アナリストの平均目標株価は703.34ドルとされており、今後の成長が強く期待されています。

インテュイットの好調な業績は、税務申告サービスの成長、AI技術の積極導入、中堅企業向けサービスの拡充といった多面的な施策の成果によるものです。これらの分野における今後の展開にも注目が集まります。

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