アルファベット株、AI新機能発表で反転上昇!アナリスト評価と今後の展望

5月20日に開催された開発者向け会議で、グーグル親会社のアルファベット(GOOGL)は、人工知能(AI)分野における数多くの新機能を発表しました。この発表内容はアナリストの間で高く評価され、発表当日は株価が一時下落したものの、翌日である21日の米国市場では大きく上昇する結果となりました。

AIモードを含む多彩な新機能を発表

アルファベットは、米国のユーザー向けに検索エンジンへ「AIモード」を導入したことを発表しました。これに加え、プレミアムAIサブスクリプション、3Dビデオ通話、リアルタイム言語翻訳、デジタルアシスタント、さらには新型スマートグラスなど、注目の機能を多数披露しました。

この発表が行われた当日、アルファベットの株価は1.5%下落しましたが、翌日の21日には4.7%上昇し、171.67ドルを記録しました。

アナリストはアルファベットのAI分野での優位性を評価

ウォール街のアナリストたちは、今回の発表を通じてアルファベットのAI開発における技術力とインフラ、そして幅広い流通チャネルを再認識したと述べています。

キーバンクのアナリスト、ジャスティン・パターソン氏は、「AIの成功にはエンジニアリング、インフラ、そして流通の三位一体が必要であり、アルファベットはこれらすべてにおいて強みを持つ」とコメントしています。同氏はアルファベット株に対してオーバーウェイトの評価と195ドルの目標株価を設定しています。

AIによる検索エクスペリエンスの向上が広告収益にも貢献

アルファベットによると、新たに導入された「AIオーバービューズ」機能は月間15億人のユーザーに利用されており、この機能を利用したユーザーはその後の検索頻度が高まる傾向にあるといいます。

CFRAリサーチのアナリスト、アンジェロ・ジノ氏は「これらの機能強化はユーザーの利便性を高め、広告主にとってはより質の高いリード獲得と収益性の向上につながる」と述べています。

グーグル検索事業への不安と今後の見通し

ただし、一部の懸念も存在します。今月初め、アップル(AAPL)の幹部が米司法省との裁判で、アップルのブラウザにおけるグーグル検索の回数が4月に初めて減少したと証言しました。これにより、グーグルの検索事業の先行きに対する懸念が広がりました。

独立系アナリストのリチャード・ウィンザー氏は、「今後グーグルは試練の時期に入るかもしれないが、もし業績が一時的に落ち込んで株価が下落するようであれば、長期的な視点で見ると投資の好機になる」と分析しています。

*過去記事 アルファベット GOOGL

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