オープンAIがUAEに巨大データセンター計画、中東でAIインフラ拡大を加速

  • 2025年5月17日
  • 2025年5月17日
  • BS余話

米メディア「ブルームバーグ」が5月16日、オープンAIによるアラブ首長国連邦(UAE)での大規模データセンター建設計画について報じました。この記事では、ブルームバーグの内容をもとに、この動きが何を意味するのか、簡潔にご紹介します。

世界最大級のAIデータセンター構想がUAEで進行中

ブルームバーグの報道によれば、オープンAIはUAEのアブダビに5ギガワット規模のデータセンターキャンパス建設を計画しています。この施設が完成すれば、AI関連のインフラとして世界最大級となる可能性があり、その規模は原子力発電所5基分に相当するといいます。

G42やMGXとの連携、米企業も参加を検討

このプロジェクトは、アブダビを拠点とするAI企業G42が主導し、オープンAIが主要テナントとして参加する予定です。また、アブダビの投資会社MGXも協力を検討しており、他の米企業も参加を協議中とのことです。

スターゲート構想とアメリカのAI覇権戦略

今回のUAEでの計画は、オープンAIが推進する「スターゲート」構想の一環とされています。ソフトバンクグループ(9984)やオラクル(ORCL)と共に、AIインフラ拡大に向けた大規模投資が進められており、UAEでのプロジェクトもその流れに位置付けられます。

同時に、アメリカとUAEの間でAI分野の協力を深める枠組みも進行中であり、エヌビディア(NVDA)の先端半導体100万個以上をUAEに供給する計画も浮上しています。

米政府内の懸念と国際的な視点

一方で、アメリカ国内では、AI技術や半導体技術の海外流出に対する懸念もあります。特に、中国との関係が指摘される企業との連携が安全保障上のリスクになるとの声があり、議論が続いている状況です。

中東でのAIインフラ競争が加速

今回のブルームバーグ報道を通じて、オープンAIがアメリカ国内にとどまらず、中東地域でもAIインフラの構築を加速させていることが明らかになりました。これは、グローバルなAI覇権争いの一環として、非常に注目すべき動きと言えます。

*過去記事「トランプ政権がUAEへのAIチップ大規模輸出を検討 ─ エヌビディアと中東AI戦略の新局面

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