マイクロソフト(MSFT)が4月30日に発表した2025年度第3四半期決算は、投資家の期待を上回る好決算となりました。調整後の1株当たり利益は3.46ドル、売上高は701億ドルに達しました。これは、ファクトセットが調査したアナリスト予想の1株当たり利益3.22ドル、売上高684億ドルをいずれも上回っています。
前年同期の利益は2.94ドル、売上高は619億ドルだったため、同社は大幅な成長を示した形です。
クラウド事業とAzureが成長を加速
クラウド関連の売上は前年同期比で20%増の424億ドルとなり、特に注目されたパブリッククラウド「Azure」の売上は33%増となりました。前四半期の成長率は31%だったため、再加速が確認されました。
この成長は、クラウドおよびAIサービスへの企業の投資が継続していることを示しており、依然として需要が高いことがわかります。
設備投資も拡大、AI分野への注力が鮮明に
マイクロソフトの第3四半期の設備投資は167億ドルで、市場予想の162億ドルをやや上回りました。前年同期の110億ドルからは大幅な増加です。AI関連のインフラ整備が主要な投資対象となっており、今後の競争力強化に寄与することが見込まれます。
同社の最高財務責任者であるエイミー・フッド氏は、通年の設備投資の見通しは変更がないことを明言しています。また、AIへの継続的な投資にもかかわらず、営業利益率は前年比でわずかに上昇する見込みと述べました。
来期の見通しも好調、株価は時間外取引で急騰
フッド氏は、第4四半期のAzureの売上成長率が約34%になると見込んでおり、さらなる成長加速が期待されています。好決算と前向きな見通しを受け、マイクロソフトの株価は時間外取引で8%上昇しました。
同業他社であるSAP(SAP)やサービスナウ(NOW)も先週、強い業績とガイダンスを示しており、企業のソフトウェア投資は引き続き堅調に推移しています。
クラウドとAIサービスが企業の成長を支援
マイクロソフトの投資家向け広報担当シニアディレクター、ケンドラ・グッデナフ氏は、「クラウドとAIの能力を通じて提供するサービスが、顧客企業の成長や効率化、生産性向上に貢献している」と述べています。
このような環境下で、クラウドやAIに注力する同社の成長は今後も継続する可能性が高く、投資家にとって注目の銘柄であり続けています。
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