SMCI決算ショック!スーパーマイクロが予想外の業績で株価急落、その背景とは?

AIサーバーを手がけるスーパー・マイクロ・コンピューター(SMCI)は4月29日、3月に終了した第3四半期の暫定業績を発表しました。売上高は45億ドルから46億ドルの範囲になる見込みで、市場予想の54億ドル(ファクトセット調べ)を大きく下回る内容となりました。

また、調整後1株当たり利益は29セント〜31セントと見積もられており、こちらも市場予想の53セントを下回る結果となっています。

売上の一部は第4四半期に後ろ倒し

同社はプレスリリースの中で、「第3四半期中に一部の顧客によるプラットフォーム選定の遅延があり、売上が第4四半期にずれ込んだ」と説明しています。一方で、「次世代製品の設計受注は堅調に進んでいる」とも述べています。

粗利益率の低下とその要因

第3四半期の粗利益率は前四半期比で220ベーシスポイント(2.2%ポイント)低下する見込みです。これは、旧製品に対する在庫引当金の増加および新製品の迅速な出荷にかかるコスト上昇が主な要因とされています。

株式市場の反応と他社への波及

業績発表後、スーパーマイクロの株価は時間外取引で一時17%も下落しました。この影響を受け、同業であるデル・テクノロジーズ(DELL)の株価も5%近く下落し、AI半導体大手のエヌビディア(NVDA)も2%の下落となりました。

今後の見通しと注目点

スーパー・マイクロ・コンピューターは、正式な第3四半期の決算発表を5月6日(火)に予定しています。株価は年初から18%上昇していましたが、今回の発表により一時的に大きく調整しました。同社は2月にナスダックの上場廃止リスクを回避するため、遅れていた財務報告書を提出していました。

今後は、第4四半期に持ち越された売上がどの程度業績に貢献するか、新製品の受注状況が株価の回復につながるかが注目されます。

*過去記事はこちら  スーパー・マイクロ・コンピュータ SMCI

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