【注目銘柄】今が買い時!自社株買いを進める米国株6選

株式市場は一時的な調整を経て、4月初旬の安値から10%反発しました。これは、トランプ大統領が発表した関税の一部を撤回する可能性が出てきたことや、現時点で経済への大きな悪影響が確認されていないことが背景にあります。今後、景気悪化のリスクは残るものの、米国経済が本格的なリセッションに陥る可能性は限定的と見られています。

とはいえ、現在の市場では、多くの銘柄がリスクを考慮すると割高に見える状況です。しかし、まだ出遅れたままの有望な銘柄も存在しています。特に自社株買いを積極的に行っている企業は、注目に値します。

自社株買いは経営陣の自信の表れ

エバコアのストラテジストであるジュリアン・エマニュエル氏は、モメンタム(株価の勢い)が弱い一方で、自社株買いを積極的に実施している銘柄をリストアップしました。自社株買いは、経営陣が自社の利益成長に自信を持っていることを示しており、株価を下支えする効果もあります。発行済株式数が減少することで、一株当たり利益(EPS)が押し上げられるため、株主にとってメリットが大きいものです。

こうした銘柄は、しっかりとした利益基盤を持ちながら株価が出遅れているため、割安に放置されている可能性があります。投資家にとっては、絶好の狙い目と言えます。

注目銘柄:デボン・エナジー、AES、トレックス、バンク・オブ・アメリカ、エンフェーズ・エナジー

エマニュエル氏が注目する銘柄の一例として、石油生産企業のデボン・エナジー(DVN)、公益事業会社のAES(AES)、住宅建材メーカーのトレックス(TREX)、金融大手のバンク・オブ・アメリカ(BAC)、そして太陽光技術企業のエンフェーズ・エナジー(ENPH)が挙げられます。

これらの企業は、それぞれの業界で強固なポジションを築いており、堅実な利益成長が期待されています。にもかかわらず、株価は依然として出遅れており、割安感が際立っています。

ピンタレストにも注目

オンラインプラットフォームを運営するピンタレスト(PINS)も、有望な投資対象として注目されています。同社の株価は今年の高値から35%下落しており、安値からの反発も7%にとどまっています。

ピンタレストは、今後12か月間の売上高予想に対して約4.1倍のバリュエーションで取引されており、過去3年間のピークだった7.6倍と比較して大幅に割安です。他の急成長インターネット企業、例えばメタ・プラットフォームズ(META)やエアビーアンドビー(ABNB)、ブッキング・ホールディングス(BKNG)と比べても割安感があります。

ピンタレストは、スナップ(SNAP)やエッツィ(ETSY)といった小規模プラットフォームと比べると、利益面で安定している点が評価されています。過去20四半期の大半でアナリスト予想を上回る業績を発表しており、堅実な成長を続けています。

安定した財務基盤と自社株買い

ピンタレストは、昨年の売上高が36億5000万ドルと、グローバルデジタル広告市場におけるシェアは小さいものの、今後さらなる拡大が期待されています。プラットフォームを通じてユーザーにアイデアを提供し、最終的に広告主のサイトへ誘導する仕組みにより、世界各地でユーザー当たり売上高を伸ばしています。これにより、売上高成長率が二桁台半ばを維持しており、支出を抑えたまま利益率を改善しています。

利益の成長スピードも速く、今後3年間で年率27%の成長が予想されています。これはメタ・プラットフォームズ、エアビーアンドビー、ブッキング・ホールディングスを上回るペースです。

ピンタレストは、従業員への株式報酬に伴う新株発行を相殺するために、年間約6億ドルの自社株買いを実施しています。負債はわずか1億6000万ドルにとどまり、現金は約25億ドル、フリーキャッシュフローも約10億ドルに達しており、今後も株主還元を積極的に続ける体力を備えています。

まとめ

現在の株式市場では、すでに高騰した銘柄よりも、依然として割安に放置されている企業を狙う戦略が有効です。特に、自社株買いを通じて株主還元に積極的な企業は、経営陣の成長見通しへの自信を反映しており、投資対象として魅力的です。上記にあげた6銘柄はそうした有力投資の候補として要注目です。

*過去記事はこちら ピンタレスト PINS

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