GPU・サーバー・製造装置まで関税除外!トランプ政権の“実利重視”が鮮明に

米国政府が4月11日夜に発表した関税除外措置の詳細が明らかになり、テクノロジー各社への影響が一段と具体化しています。今回の除外対象には、スマートフォンやノートパソコンだけでなく、AI開発に不可欠な部品や製造装置も含まれており、アップル(AAPL)エヌビディア(NVDA)などの企業にとっては、中長期的な業績への追い風となり得る内容です。

AIインフラ製品が対象に含まれる理由とは

今回明らかになったのは、関税の適用除外対象が単なる完成品にとどまらず、AI分野を支える中核技術にも及んでいる点です。たとえば、エヌビディアのGPUを搭載したAIサーバーや、それらを組み立てるためのコンポーネントは、台湾やメキシコからの輸入が多く、今回の除外によって大きなコスト増を免れました。

さらに、AIチップを支える高性能プロセッサーやメモリ、そしてそれらを搭載するマザーボードや筐体なども関税対象から外れています。これは、エヌビディアを中心とする米国AIエコシステムにとって大きな安心材料です。

半導体製造装置の関税免除はTSMCやインテルを支援

注目すべきは、半導体製造装置にも広範な免除が適用されている点です。オランダのASML(ASML)、そして日本の東京エレクトロンが提供する最先端のリソグラフィ装置などが関税を免れることで、米国内での半導体工場建設計画が停滞するリスクが軽減されました。

TSMC(TSM)、サムスン、インテル(INTC)といった企業がアリゾナ州やテキサス州などに進めている巨額投資は、「CHIPS法」による支援と相まって、引き続き堅調に進展する可能性が高まっています。

実質的な米中緩和シグナルか、それとも新たな関税の前兆か

今回の関税除外は、米中間の経済関係における“実質的な軟化”とも捉えられる一方で、トランプ政権があらためて“セクター別関税”という新たな手法を検討している兆しもあります。ホワイトハウスは、半導体分野への新たな調査を開始する意向を示しており、数週間から数ヶ月のうちに追加関税が発動される可能性があります。

特に、AIチップや関連機器を含む製品群が新たな標的となるリスクが浮上しており、今後の政策展開には引き続き注意が必要です。

アップル製品の多くが関税回避、サムスンとの差も鮮明に

アップルにとっては、iPhoneやiPad、Apple Watchといった主力製品の多くが除外対象となり、関税負担による価格転嫁のリスクを回避できる格好となりました。これは中国生産に大きく依存するアップルにとって極めて重要であり、ライバルであるサムスン(韓国拠点)との競争条件における不均衡を一定程度是正する動きとも言えます。

一方、今回の除外措置はあくまで“最初の一手”にすぎず、今後どの製品が対象外から外れるのか、また新たな関税の対象となるのか、継続的な政策ウォッチが求められます。

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