エヌビディア(NVDA)の株価は、ドナルド・トランプ大統領がカナダとメキシコへの関税措置を発表した影響で、ハイテクセクター全体が大きな打撃を受けた後、2月28日のプレマーケットで小幅に上昇しました。この動きが今後の投資機会となるのか、最新の動向を詳しく解説します。
エヌビディアの株価動向
エヌビディアの株価は27日に8.48%下落しましたが、翌28日のプレマーケットでは0.9%上昇し、121.20ドルとなりました。
トランプ大統領は、3月4日からメキシコとカナダに対し25%の関税を課すと発表しました。また、中国からの輸入品にも10%の追加関税を課すとしています。これにより、ハイテク業界を含む広範な市場に影響が及ぶ可能性があります。
エヌビディアにとっての影響
関税の影響でハイテク株が下落する中、エヌビディアにとって悪いニュースばかりではありません。複数のアナリストは、同社の長期的な成長性を高く評価しています。現在、エヌビディアは次のような短期的な課題に直面しています。
- ブラックウェル・チップへの移行
- 中国の規制強化
- 中国発のAIモデル「ディープシーク」の台頭
これらの要因により、株価には一時的な不安定さが見られます。しかし、エヌビディアの最新のブラックウェル・チップは2025年を通じて順調に市場に浸透すると予測されています。
アナリストの評価と目標株価
バンク・オブ・アメリカのアナリストであるビベック・アーリア氏は、エヌビディアの最新の第4四半期決算を受けて、同社をAI分野でのトップ・ピックとして再評価しました。同氏はエヌビディアの目標株価を200ドルと設定し、同社のAI市場における優位性を強調しています。
アーリア氏は、「AIやクラウドへの投資を分散させたいという意向は理解できるが、エヌビディアの魅力的なバリュエーションとAI投資の堅実な成長ペースを過小評価するべきではない」と述べています。
エヌビディアのバリュエーション
現在、エヌビディアの株価売上倍率(PER)は26倍となっており、ナスダック上場企業の平均である27.1倍を下回っています。これは、エヌビディアが市場全体と比較して割安である可能性を示唆しています。
まとめ:エヌビディアは買い時か?
エヌビディアの株価は短期的には関税問題や市場の不安定さに影響を受けていますが、長期的な視点ではAI分野での優位性が評価されています。最新のブラックウェル・チップの普及が順調に進めば、今後の成長が期待できます。
また、バリュエーション面でもナスダックの平均を下回っていることから、割安感がある状態です。短期的なリスクを考慮しつつも、長期的な成長を見込む投資家にとっては、今がエヌビディアをポートフォリオに組み入れるタイミングかもしれません。
*過去記事はこちら エヌビディアNVDA