ブルームバーグが2月14日に報じたところでは、デル・テクノロジーズ(DELL)がイーロン・マスク氏のAI企業xAI社と50億ドル以上の契約を結ぼうとしているそうです。デルは、エヌビディア(NVDA)の最新AI向け半導体「GB200」を搭載したサーバーをxAIに提供し、2025年中に納品する予定とされています。
AI向けサーバー需要の高まり
AI技術の急速な進化により、高性能コンピューティングの需要が爆発的に拡大しています。デル・テクノロジーズをはじめ、スーパー・マイクロ・コンピュータ(SMCI)、ヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)などの企業が、AIワークロード向けのサーバー市場で大きな成長を遂げています。
特にイーロン・マスク氏が率いるテスラ(TSLA)やxAIは、こうしたハードウェアの主要顧客として注目されています。
株価への影響
ブルームバーグの報道を受け、デルの株価は14日の米国市場で一時6%上昇し、116.88ドルに達しました。しかし、その後は上げ幅を縮小して終値は114.38ドルとなっています。2025年に入ってからデルの株価は4.3%下落していましたが、今回の契約が市場に好感され、再び上昇の兆しを見せました。
xAIのスーパーコンピューター・プロジェクト
デル・テクノロジーズは、xAIがメンフィスで構築中のスーパーコンピューター・プロジェクトにおいて重要な役割を果たしています。
2024年12月の時点で、デルはこのプロジェクトに何万ものグラフィック・プロセッシング・ユニット(GPU)を配備しており、今後さらに市場シェアを拡大するために積極的な戦略を展開しています。
エヌビディアの最新チップを搭載したサーバーを提供することで、デルはAIサーバー市場のリーディング・プロバイダーとしての地位を確立しようとしています。
今後の売上成長
ブルームバーグの報道によれば、デル・テクノロジーズは2025年1月までの会計年度で100億ドル以上のAIサーバーを出荷し、2026年1月までの会計年度にはその額が140億ドルに達すると予測されています。
同社は2月27日に第4四半期決算を発表する予定で、AIサーバー事業の動向が投資家にとって大きな焦点となります。
xAIの成長戦略
xAIは、主力製品であるAIチャットボット「Grok」を提供し、X(旧Twitter)の有料ユーザー向けに展開しています。
また、同社は現在750億ドルの評価額で100億ドルの資金調達を検討しており、さらなる成長が期待されています。
まとめ
ブルームバーグの報道によると、デル・テクノロジーズとxAIの契約は、AIサーバー市場の成長を加速させる大きな要因となる可能性があります。
AI技術の進展に伴い、高性能サーバーの需要は今後も拡大していくと見られ、デルをはじめとするサーバーメーカーにとって大きなビジネスチャンスとなっています。
今後の決算発表や市場の動向にも注目が集まっています。
*過去記事はこちら デル・テクノロジーズ DELL