パランティアの株価はどこまで伸びる?最新決算と今後の成長見通しを徹底解説

アメリカのビッグデータ企業であるパランティア・テクノロジーズ(PLTR)の株価が急騰しました。2月5日、シティ・リサーチのアナリストであるタイラー・ラドケ氏は、同社の目標株価を引き上げましたが、格付けは「中立」を維持しています。

第4四半期業績が市場予想を大幅に上回る

パランティアの株価は、決算発表翌日の2月4日の取引で24%急騰し、過去最高値となる103.83ドルを記録しました。これは、第4四半期の業績が市場予想を大幅に上回ったことが要因となっています。

ラドケ氏は「印象的な全方位的な上振れ」が見られたと指摘しています。また、米国の商業ベースの予約件数が3桁成長を達成するなど、事業の好調さが際立っています。同社の人工知能(AI)プラットフォームの利用拡大により、競争優位性が強化されていると見られています。

AIプラットフォームが成長を加速

パランティアのAIプラットフォーム(AIP)は、同社の成長を牽引する重要な要素となっています。第4四半期の決算説明会では、米国内の商業ビジネスに「前例のない需要」があることが発表されました。AIPは新規顧客の獲得と既存顧客の拡大に貢献しており、売上成長の大きな原動力となっています。

また、パランティアのAIツールは、連邦政府レベルでも強い支持を得ています。第4四半期の米国政府向けの売上は前年比45%増の3億4,300万ドル、外国政府向けの売上も28%増の1億1,200万ドルに達しました。

2025年の成長見通しと市場の評価

パランティアの最高経営責任者(CEO)であるアレックス・カープ氏は、株主宛の書簡で同社を「ソフトウェアのジャガーノート」と表現しました。さらに、「手つかずの有機的成長」が続いていると述べています。

ラドケ氏も同様の見方を示しており、2025年の通期売上ガイダンスが市場予想を上回ると予測しています。30%以上の売上成長と40%以上の営業利益率の伸びが見込まれており、パランティアは「収益性を拡大しながら成長軌道を加速させている数少ない企業の一つ」と評価されています。

株価の持続的な上昇には懸念点も

しかしながら、楽観的な見方がある一方で、慎重な意見もあります。ラドケ氏は、「指標はAIの成長を反映しているが、パランティアが持続可能な上方修正を示せるかが重要だ」と述べています。

特に、第4四半期の業績は一部の特別要因による影響があった可能性が指摘されています。また、第1四半期の売上成長は季節要因で鈍化する傾向があるため、注意が必要です。

さらに、2026年の企業価値対売上高倍率(EV/売上高)が56倍に達すると予測されており、過去のデータから見ると、EV/売上高が50倍以上のソフトウェア企業のパフォーマンスは芳しくなかったことが懸念されています。

アナリストの評価は「中立」が多数派

市場ではパランティアに対する評価が分かれています。ファクトセットの調査によると、同社をカバーする23人のアナリストのうち、5人が「買い」またはそれに準ずる評価、5人が「売り」、13人が「ホールド」としています。

このように、多くのアナリストは慎重な姿勢を維持しています。短期的には大幅な株価上昇を見せましたが、長期的には成長の持続性が鍵となります。

まとめ

パランティア・テクノロジーズは、第4四半期の業績が市場予想を大きく上回り、株価が過去最高を更新しました。AIプラットフォームの需要が高まり、政府機関との取引も順調に成長しています。2025年の売上成長も引き続き期待されています。

しかし、評価は「中立」が多数を占めており、成長の持続性に対する懸念もあります。今後の決算発表やAI分野の動向が、株価の方向性を決定する重要なポイントとなります。

*過去記事はこちら パランティア PLTR

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