金融テクノロジー株は次なるAI革命へ!生成AIが描く未来とは?

金融テクノロジー分野の企業は、人工知能(AI)技術の恩恵を受ける次の大きな分野として注目されています。特に、ビザ(V)マスターカード(MA)ブロック(XYZ)ペイパル(PYPL)のような企業は、膨大なデータを活用し、詐欺行為を防ぐためにAIを導入している点でユニークな立場にあります。

これらの企業はすでにAIを活用しており、特に生成AIの導入を進めています。しかし、パイパー・サンドラーのアナリスト、アルヴィンド・ラムナニ氏は、生成AIの「売上と潜在的な利益」はまだ十分に評価されていないと指摘しています。

詐欺防止におけるAIの活用

決済詐欺による損失は、金融テクノロジー企業にとって大きな営業コストとなっています。たとえば、ペイパルでは詐欺に関連する年間損失が10億ドルを超えるとされています。この問題に対処するため、生成AIの技術が重要な役割を果たすと考えられています。

詐欺はリアルタイムで発生するため、AI技術を使うことで即座に対応が可能となります。また、AIは顧客サポートにも活用され、顧客体験を向上させることで最終的に営業コストの削減と利益率の向上につながると期待されています。

大規模なAI投資を進めるビザ

ビザは過去5年間でテクノロジー開発に100億ドルを費やし、そのうち30億ドルをAIとデータインフラに投じています。同社は最近、不正防止技術を提供するフィーチャースペース社と契約を締結しました。この契約により、不正防止技術のさらなる強化が期待されています。

また、AI技術を活用することで、決済プロセスの効率化や安全性の向上が実現され、企業全体の競争力が高まっています。

AIを積極活用するブロックと非上場企業の動向

ブロックはスクエアやキャッシュアプリを運営しており、ピアツーピア決済のリスク軽減にAIを利用しています。一方で、生成AIを最も顕著に活用しているのは非上場企業である可能性も指摘されています。

たとえば、後払い決済サービスを提供するクラーナでは、顧客サービスの3分の2をAIで処理しており、さらに顧客に商品を推奨する際にもAI技術を活用しています。この取り組みにより、顧客満足度と維持率が向上していることが示されています。

生成AIがもたらす未来

ラムナニ氏は、クラーナの成功事例を参考に、他のフィンテック企業も生成AIへの投資を加速させる可能性があると述べています。このような投資が進むことで、業界全体の効率化が進み、顧客体験の向上と企業の競争力強化が期待されます。

金融テクノロジー分野におけるAIの進化は、売上増加や営業コスト削減にとどまらず、業界全体の発展に大きな影響を与えると予測されています。

*過去記事「2025年の注目銘柄!モルガン・スタンレーがビザをトップピックに選んだ理由とは?

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