ウェドブッシュのアナリスト、ダン・アイブス氏は、スノーフレーク(SNOW)の目標株価を190ドルから210ドルに引き上げました。これは、2025年の市場でエンタープライズソフトウェア株が注目を集めている背景を受けた動きです。新たな目標株価は、同社の1月22日の終値177.49ドルから約18%の上昇を見込んでいます。また、同氏は格付けを「アウトパフォーム」に据え置いています。
スノーフレークの成長を支える要因
アイブス氏は、スノーフレークの製品ポートフォリオに対する需要の高まりを反映した目標価格の改定について言及しました。「AI/ML(機械学習)機能の高度なイノベーションが、成長する企業のニーズを満たしている」と述べています。さらに、スノーフレークは新たな技術導入により、エンタープライズ市場での地位を強化しています。
2025年に入ってから、エンタープライズソフトウェア業界は好調を維持しており、サービスナウ(NOW)やセールスフォース(CRM)などの主要企業も強気の業績予測を示しています。企業は生産性向上を目指して生成AIソフトウェアに積極的な投資を行っており、この動きが業界全体の成長を後押ししています。
スノーフレークと他社の株価比較
過去1年で、サービスナウの株価は47%上昇し、セールスフォース・ドットコムは20%の上昇を記録しました。一方で、スノーフレークの株価は13%下落しています。この下落の主な要因として、CEOの退任、競争の激化、高いバリュエーション、そして利益率に対する投資家の懸念が挙げられます。
しかし、2024年11月には、第4四半期の製品売上の予測がウォール街の予想を上回り、利益率の改善見通しも示されました。この結果、同社は投資家からの信頼を徐々に取り戻しつつあります。
スノーフレークの将来性と課題
スノーフレークは、現在進行中の大きな成長機会を捉えるための投資を進めながら、コスト管理を徹底して利益拡大を目指しています。この戦略により、同社は近い将来、利益率を安定化させる有利な立場にあります。アイブス氏は、こうした背景を考慮し、スノーフレークが引き続き市場での地位を高めると見ています。
ただし、同社の株価は現在、今後12カ月間の予想1株当たり利益の177.1倍で取引されています。この高い評価額に対する懸念は依然として残っていますが、RBCキャピタル・マーケッツのアナリストもスノーフレークの成長性や市場拡大の可能性を評価し、プレミアムな価格設定が正当化されると述べています。
投資家へのメッセージ
2025年に入ってからもエンタープライズソフトウェア市場は成長を続け、スノーフレークを含む多くの企業が注目されています。同社の株価は現在177ドルあまりで推移しており、引き続きウォール街や投資家の関心を集めています。今後も同社の業績や市場動向に注目が集まると期待されています。
*過去記事はこちら スノーフレーク SNOW