オラクル株価急上昇!トランプ大統領の5000億ドルAI投資がもたらす新時代

  • 2025年1月23日
  • 2025年1月23日
  • BS余話

オラクル(ORCL)の株価が、トランプ大統領が人工知能(AI)インフラに5000億ドルの投資を発表したことを受け、大きく上昇しています。1月21日に7.17%の上昇を記録しましたが、翌日もその勢いは衰えず、22日の終値は6.75%高の184.22ドルとなりました。AI分野における同社のポジションの強化に期待が高まっています。

21日、オラクルのラリー・エリソン氏は、トランプ大統領、オープンAIのサム・アルトマン氏、ソフトバンクの孫正義氏とともに新たなプロジェクト「スターゲート」の立ち上げを発表しました。このプロジェクトは、今後4年間で数千億ドルをAIインフラに投資し、最初の1000億ドルがすでに割り当てられています。

オラクルのAIプロジェクトとその期待

ラリー・エリソン氏によると、テキサス州で10のデータセンターがすでに建設中であり、このプロジェクトは特に医療分野での変革を目指しているとのことです。エリソン氏は「かつてない速さで病気が治療される時代が来る」と述べ、AIインフラが医療に与える影響を強調しました。

また、オラクルは現在、トランプ大統領が署名した大統領令に基づき、TikTokを買収する候補の1つに挙げられています。中国のバイトダンスが所有するTikTokは、75日以内にアメリカ企業へ売却されなければサービス停止のリスクに直面します。

投資家の期待とアナリストの見解

米国みずほ証券のアナリストは、スターゲートの発表がオラクルにとって大きな機会をもたらす可能性があると分析しています。同社はこれまでナスダック総合指数を下回るパフォーマンスを示していましたが、今回の発表を契機に株価が上昇するとの見方を示しました。米国みずほ証券はオラクルの株式を「アウトパフォーム」と評価し、目標株価を210ドルに設定しています。

一方、エバコアのアナリストも「スターゲートはオラクルの連邦政府向けの事業拡大を示すものであり、同社の可能性を再認識させる発表だ」とコメント。エバコアもオラクルを「アウトパフォーム」と評価し、目標株価を200ドルに設定しています。

関連銘柄への影響

スターゲートのニュースを受け、オラクルだけでなく他の関連銘柄も上昇しました。データセンターの冷却インフラを製造するバーティブ(VRT)は3.8%上昇し、モノリシック・パワー・システムズ(MPWR)は8%の上昇を記録。サーバー製造企業であるデル・テクノロジーズ(DELL)やスーパー・マイクロ・コンピュータ(SMCI)もそれぞれ3.6%と4.4%上昇しました。

トランプ大統領のAIへの姿勢と規制変更

トランプ大統領はAIを「未来の石油」と表現する一方で、その可能性に懸念を示すこともあります。しかし、初任期中には「連邦政府における信頼できるAIの活用促進」に関する大統領令に署名し、AI技術に関心を示していました。

また、大統領就任直後の21日には、バイデン政権が制定したAI安全性に関する規制(大統領令14110)を撤回する命令を発出。この規制は国家安全保障や公衆衛生にリスクをもたらす可能性のあるAIシステムの安全試験結果を政府に共有するよう求めるものでしたが、共和党から「技術革新を阻害する」との批判を受けていました。

まとめ

今回のスターゲート発表は、オラクルをはじめとする企業がAIインフラ市場で主導的な役割を果たす可能性を示唆しています。AI技術が医療やその他の産業に与える影響は計り知れず、投資家の注目を集めています。この動向により、オラクルの株価がさらなる上昇を遂げる可能性が高まっています。

*過去記事「オラクルの株価が7%上昇、5000億ドルのAIインフラ投資に参加予定

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