トランプ再選とともに注目集める「マガ・セブン」とは何か?人気の背景と急成長の理由

近年の米国市場では「マグニフィセント・セブン」がトレーダーの注目を集め、市場を席巻してきました。しかし、ドナルド・トランプが米国大統領に返り咲く中、新たな銘柄リストがトレーダーの人気を集め、大統領選挙以来大幅な上昇を記録しています。

それは「マガ・セブン(MAGA Seven)」と呼ばれる以下の7つの銘柄で、トランプ氏の政策に直接的または間接的に関連しているか、あるいは市場全体の強気相場に乗っている企業が中心です。

アプリラビン(APP)

アプリ収益化企業のアプリラビン(APP)は、トランプ氏が大統領選で勝利して以来、株価が107.3%上昇し、時価総額は1,149億ドルに達しました。同社は、AI搭載広告レコメンデーションエンジン「AXON」の成功や、電子商取引の試験運用による好調な結果を背景に、業績を拡大しています。

CEOのアダム・フォロギ氏は、第3四半期決算での電話会議で、同社のeコマース試験運用に参加した広告主が高いリターンを得ていることを明らかにしました。また、アナリスト会社ベンチマークは、アプリラビンのAI技術が新たな分野への進出を促進し、さらなる売上成長が期待されると指摘しています。
*過去記事「アプラビンの株価が急落、S&P 500指数への採用見送りが影響

ロビンフッド(HOOD)

オンライン証券会社ロビンフッド(HOOD)は、トランプ新政権が暗号取引に対して寛容な政策を打ち出す可能性が高いとされ、主要な受益者と目されています。同社の株価は大統領選挙以来92.9%急騰し、時価総額は425.6億ドルに達しました。

米国みずほ証券のアナリスト、ダン・ドレフ氏は、暗号資産に友好的な政策が市場全体の成長を加速させ、ビットコインをはじめとする暗号通貨の普及が進むと予想しています。ロビンフッドは、その波に乗る形で業績を伸ばしています。

マイクロストラテジー(MSTR)

ビジネスソフトウェア企業で暗号資産関連事業を手掛けるマイクロストラテジー(MSTR)は、トランプ政権の暗号資産支持により、大きな恩恵を受ける銘柄の1つとされています。同社は2020年以降、ビットコインを主要な国庫準備資産として保有し、積極的に暗号資産を購入しています。

同社の株価は11月5日以来74.1%上昇し、時価総額は977億3,000万ドルに達しています。最近では20億ドルの増資を発表し、さらなる暗号資産の取得を進める方針を明らかにしました。
*過去記事「ナスダック100に新星登場!マイクロストラテジー、パランティア、アクソンの魅力とは?

テスラ(TSLA)

電気自動車大手テスラ(TSLA)は、CEOのイーロン・マスク氏とトランプ氏との親密な関係が市場で注目されています。選挙後、トランプ氏はマスク氏を「政府効率化省」の共同責任者に任命しました。この関係性を背景に、テスラの株価は69.6%上昇し、時価総額は1兆3,700億ドルに達しました。
*過去記事 テスラ TSLA

ユビキティ(UI)

ネットワーク技術企業のユビキティ(UI)は、長期にわたり堅調な成長を続けています。過去12カ月間で株価は224.04%上昇し、さらに選挙後も56%の上昇を記録しています。同社は供給チェーンの安定化や製品の正確なタイミングによる出荷により、売上の増加を実現しています。

コインベース(COIN)

暗号取引プラットフォームのコインベース(COIN)は、トランプ政権の暗号資産への寛容な政策が追い風となることが期待されています。同社の株価は11月5日以来52.3%上昇し、時価総額は739億7,000万ドルに達しました。市場環境の好転により取引量が増加し、売上が向上しています。

ウィリアムズ・ソノマ(WSM)

家庭用品小売企業ウィリアムズ・ソノマ(WSM)は、選挙後に市場シェアを拡大し、売上と利益を伸ばしています。同社の株価は50.4%上昇し、時価総額は249億7,000万ドルに到達しました。

モルガン・スタンレーは、同社が成長戦略を着実に実行していると評価し、目標株価を引き上げています。

まとめ

「マガ・セブン」と呼ばれるこれらの銘柄は、トランプ政権の政策や市場全体の強気相場を背景に、大きな成長を遂げています。それぞれの企業が異なる成長要因を持ちながらも、今後も注目を集める存在であると予想されています。

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