航空株の黄金期到来?ユナイテッド航空が牽引するセクターの好調ぶり

  • 2025年1月22日
  • 2025年1月22日
  • BS余話

ユナイテッド航空(UAL)の株価が2025年の加速する需要トレンドを示唆したことを受け、1月22日朝の米国市場で再び上昇しました。同社は市場を驚かせる見通しを発表し、投資家の注目を集めています。

ユナイテッド航空の株価は過去12カ月で187%上昇しており、S&P500指数内では原子力エネルギー会社のビストラ(VST)や人工知能ソフトウェア企業のパランティア・テクノロジーズ(PLTR)に次ぐパフォーマンスを記録しています。このパフォーマンスは21日に再び時価総額世界首位となったエヌビディア(NVDA)をも上回るものです。

旅行需要の高まりとユナイテッド航空の強み

人工知能の需要が高まる中、旅行需要もそれに負けず熱を帯びています。2024年にはアメリカ航空業界史上最も忙しい10日間が記録されました。

特に、プレミアム体験を求める旅行者や海外旅行を計画する人々の需要が強く、これはプレミアムおよび国際旅行に大きく依存するユナイテッド航空にとって追い風となっています。また、リモートワークからオフィス勤務へと回帰する動きに伴い、企業の出張需要も回復基調を見せています。

航空セクター全体の好調

ユナイテッド航空の株価は21日朝の取引で2%上昇しました。この動きはデルタ航空(DAL)、アメリカン航空(AAL)などの他の航空会社やセクター全体をも押し上げています。

2024年11月のアメリカ大統領選挙以降、新政権による規制緩和の期待や、企業に優しい政策、減税計画が需要をさらに後押ししていると考えられます。

ユナイテッド航空の業績と見通し

ユナイテッド航空は21日遅くに発表した見通しで、2025年1~3月期の調整後1株当たり利益を0.75ドルか〜.25ドルと予想しています。ウォール街の予想は0.53ドルでした。

一部アナリストは燃料価格の上昇を懸念していましたが、同社の収益モデルの強さを示す結果と見られています。TDカウエンのアナリストであるトム・フィッツジェラルド氏は、燃料価格の上昇を踏まえて予想を0.31ドルに引き下げていましたが、同社株を「買い」と評価し、目標株価を142ドルとしています。これは21日の終値から28%の上昇余地を意味します。

2025年通年の調整後1株当たり利益の予想は11.50ドル〜13.50ドルとされ、ウォール街の予想である12.78ドルにほぼ一致しています。

ユナイテッド航空は2024年10~12月期に調整後1株当たり利益3.26ドルを記録し、アナリスト予想の3.03ドルを上回りました。売上は147億ドルで、こちらも予想の144億ドルを上回りました。

プレミアムと国際旅行が売上をけん引

ユナイテッド航空によれば、2024年のプレミアム売上は前年比10%増、法人向け売上は7%増、基本エコノミー売上は20%増加しました。また、ロイヤリティプログラムの売上は12%増、貨物売上は30%増と好調でした。

同社は2024年に史上最多のフライトを運航し、1日平均4,340便、1年間で約1億7,400万人の乗客を運びました。

他社への期待感

ユナイテッド航空の力強い業績報告は、23日に決算発表を控えるアメリカン航空やアラスカ航空(ALK)に対しても好感を呼んでいます。

航空セクター全体が高い注目を集める中、これらの企業がどのようなパフォーマンスを見せるのか期待が高まっています。

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