アップル(AAPL)の株価は2024年末に向けて好調が予想されており、クリスマス商戦でのiPhone販売の好調さが、時価総額4兆ドル達成への道筋をつける可能性があります。
ウェドブッシュ証券のアナリスト、ダニエル・アイブス氏は12月23日付けのメモで、アジアのサプライチェーン調査を基に、クリスマスが近づく中でiPhone 16のアップグレードが順調に進んでいると述べています。
iPhoneの買い替え需要が拡大
アイブス氏の推計によると、中国では2025年までに1億台のiPhoneがアップグレードまたは新しいデバイスに置き換えられる可能性があります。世界全体では、4年以上アップグレードされていないiPhoneが3億台に達しており、この需要が次の成長の原動力になるとみられています。
アップルは今月初めにiOS 18.2をリリースしました。このバージョンには、「Apple Intelligence」というビジュアルテキストの要約・翻訳機能や、説明文からオリジナル画像を生成する「Image Playground」などの新機能が含まれています。これらのAI機能はiPhone 15 ProおよびiPhone 16シリーズ専用となっています。
AI機能がiPhoneの販売を促進
AIの導入は消費者にとってアップグレードの魅力を高める要因となります。アイブス氏は、2025年にはiPhoneの販売台数が2億4,000万台を超え、過去最高を記録する可能性があると指摘しています。このAI技術の統合が、次世代iPhoneの需要を押し上げると考えられています。
「iPhone 16の成功と年末商戦の好調が、今後12~18か月の成長の基盤となる」とアイブス氏は述べており、特に12月の四半期がそのスタート地点になるとしています。
時価総額4兆ドルに向けたアップルの歩み
アップルが時価総額4兆ドルに達するには、株価が現在の発行株式数を基に計算して264.623ドル以上で取引を終える必要があります。これは、前週金曜日20日の終値から3.98%の上昇を意味します。
23日の米国市場の朝の取引ではアップルの株価は前週末とほぼ同じ254ドルあまりで取引されています。12月には11回の最高値更新があり、2020年8月以来、1か月で最多となっています。
業績発表と今後の見通し
アップルは、2024年12月を含む第1四半期の決算を1月30日に発表する予定です。アイブス氏は、アップル株に「アウトパフォーム」の評価と300ドルの目標株価を提示しており、ウォール街で最も高い予測を出しています。
また、JPモルガンのサミック・チャタジー氏も、今月アップル株に対して「オーバーウエイト」の評価を再確認し、265ドルの目標株価を維持しています。同氏もまた、AIの進化がiPhoneの販売を押し上げる可能性を肯定的に評価しています。
まとめ
iPhoneのアップグレード需要やAI機能の導入を背景に、アップルは2024年末に向けて力強い成長を続けると予想されています。時価総額4兆ドル達成という歴史的なマイルストーンも視野に入っており、今後の動向に注目が集まっています。
*過去記事はこちら アップル AAPL