マイクロン株、大幅下落!決算発表で見えた今後の課題とAI市場への期待

  • 2024年12月19日
  • 2024年12月19日
  • BS余話

マイクロン・テクノロジー(MU)は12月18日のマーケット終了後に最新の決算を発表しましたが、今期の業績見通しについて市場予想を下回る内容を明らかにしました。この発表を受けて、同社株は時間外取引で大幅に下落しました。

同社は第1四半期に調整後1株当たり利益(EPS)1.79ドルを計上し、ウォール街のコンセンサス予想1.76ドルを上回りました。また、売上はアナリストの予想通り87億ドルとなりました。

見通しの弱さが株価に影響

しかし、マイクロン・テクノロジーが発表した今期の売上見通しは、アナリストの予想89億ドルに対して中間値で79億ドルとなるもので、予想を下回りました。

マイクロン・テクノロジーの最高経営責任者(CEO)であるサンジェイ・メーロトラ氏は、「当面は消費者向け市場が低迷するものの、当社の会計年度の下半期には成長に転じると見込んでいます。当社は、戦略的に重要な分野でシェアを拡大し続けており、AI主導の成長を活用することで、利害関係者に大きな価値を提供する体制を整えています」とコメントしています。

この発表を受けて、マイクロンの株価はアフターマケットで15%の下落を記録しています。

業績悪化の要因

決算報告後の投資家向け電話会議では、予想以上にPCのアップグレードサイクルが鈍化していることが弱い見通しの原因と説明されました。また、自動車および産業市場の低迷も業績に影響を与えています。

マイクロン・テクノロジーは、デスクトップパソコンやサーバーで使用されるDRAM(ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ)や、スマートフォンやソリッドステートハードドライブに使用されるフラッシュメモリ市場でリーダー的存在です。さらに、人工知能サーバー用のHBM(高帯域幅メモリ)の主要サプライヤーとしても注目されています。

HBM市場に期待

同社は2025年のHBM市場全体の規模を300億ドル以上と見積もっており、9月に発表した250億ドルを上回る予想を示しました。また、2025年度のHBM売上が「数十億ドル」に達するとしています。これにより、AI分野での成長が期待されています。

株価の動向

18日の終値時点で、マイクロンの株価は年初来で22%の上昇を記録していましたが、今回の業績発表を受けての急落が目立っています。投資家は今後のAI関連事業の成長に期待を寄せていますが、短期的な課題をどのように乗り越えるかが注目されています。

*過去記事「マイクロン・テクノロジー 急騰!AI需要が追い風、ウォール街予想を大きく上回る見通し

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