アップスタート・ホールディングス(UPST)は、資金調達の改善と財務基盤の強化が評価され、最近大きな注目を集めています。投資家の間で好意的な見解が広がり、株価も上昇を続けています。
ニーダムが目標株価を100ドルに引き上げ
ニーダムのアナリストチームは、アップスタートの評価を「ホールド」から「買い」に引き上げ、目標株価を100ドルとしました。同社は人工知能を活用して借り手の信用度を評価する融資市場を運営しており、これが収益向上に寄与していると見られています。
12月13日の米国市場では午前10時過ぎの段階でアップスタートの株価は8.9%上昇し83.93ドルに達しました。今年に入ってからの株価上昇率は89%にも及んでいます。
経営陣とのミーティングで見えた楽観的な要素
ニーダムのアナリストチームは、最近アップスタートの経営陣と投資家向け会議を開催しました。この会議を通じて、同社が資金調達において適切なバランスを実現していることを確認しました。特に、積極的な資本購入者とのパートナーシップが資金調達環境の改善に寄与していると述べています。
さらに、イールドカーブの短期金利が低下していることもあり、資金調達環境が今後も改善していくことが期待されています。
財務状況の改善が信用リスク低下に寄与
アップスタートは貸借対照表を強化し、保有するローンの額を削減することで信用リスクへの直接的なエクスポージャーを低下させています。また、2026年に満期を迎える転換社債を、2029年または2030年満期のものに交換するなど、財務の健全化を進めています。
ニーダムのアナリストは「アップスタートは成長を目指す投資家にとって魅力的な投資先であり、今後数四半期で売上と利益率が大幅に改善すると期待しています」と述べています。
他のアナリストの見解
一方、J.P.モルガンのアナリストであるレジナルド・スミス氏とチャールズ・ピアース氏は、慎重な見方を示しています。同社の評価を「中立」から「アンダーウェイト」に引き下げつつ、目標株価を45ドルから57ドルに引き上げました。このチームはアップスタートのAI融資プラットフォームの価値を認めつつ、2022年に見られた高い貸付額を反映した現在の評価には疑問を呈しています。売上目標を達成するには数四半期が必要だと見ています。
明るい業績予測が投資家を後押し
11月に発表された四半期の売上は市場予想を上回り、経営陣は今後の明るい財務予測を発表しました。これが株価のさらなる上昇を支える要因となっています。
アップスタート・ホールディングスは、資金調達環境の改善や財務基盤の強化、AI技術を活用した革新的な融資モデルで、引き続き投資家の注目を集めると考えられます。今後の動向にも注目が集まっています。
*過去記事はこちら アップスタート UPST