パランティア(PLTR)の株価は12月9日のプレマーケット取引で急騰しました。同社が米国政府とのパートナーシップを拡大し、ソフトウェアの導入を加速し、人工知能(AI)技術の利用を増加させると発表したことが背景となっています。
株価は一時7.2%上昇して81.83ドルに達し、過去最高値を記録する勢いです。また、11月15日以来最大の日次増加率となる可能性もあります。
特別作戦司令部との契約でAIシステム導入を推進
パランティアは米国特別作戦司令部(USSOCOM)のミッションコマンドシステムの主要ソフトウェアインテグレーターとして、1年間で3700万ドルの契約を獲得しました。この契約は、パランティアのAIシステムを使用したパイロットプロジェクトの道を開くものです。
この協力関係は、防衛と国家安全保障を目的としたパートナーシップの一環として進められています。
AI分野でのリーダーシップを目指すパートナーシップ
6日には、パランティアは自律システムを専門とする軍事請負業者アンドゥリルとの協業を発表しました。両社は、データの保持と情報処理の大規模化に関する課題を克服することで、「米国政府が人工知能の分野で世界をリードする」ことを目指しています。
両社はプレスリリースで次のように述べています。「私たちは、パランティアのAIプラットフォーム(AIP)を活用し、国家安全保障の独自要件を満たしながら、商業業界の超スケールで動作するクラウドベースのデータ管理とAI開発能力を提供します。」
さらに、防衛ミッションの革新を加速するために、米国のコンサルティング会社ブーズ・アレン・ハミルトンとの共同取り組みも発表されています。
米政府機関との協力と認証の進展
パランティアは2008年以降、米陸軍との協力を続けており、同社の売上の大部分は連邦政府機関からのものです。今月初めには、同社の全製品ラインがFedRAMP高認証を取得しました。この認証により、政府機関は機密性の低い非機密業務に同社のシステムを使用できるようになりました。
ナスダック100種指数への組み入れの可能性
さらに、バロンズ誌によれば、パランティアはナスダック100種指数の年次見直しで組み入れ候補となっています。指数の変更は13日に発表される予定です。
他社の動向
パランティアの株価がプレマーケットで上昇している一方で、競合企業であるスノーフレーク(SNOW)やIBMの株価は横ばいでした。
パランティアの政府契約やAI技術に対する取り組みは、今後の成長を占う重要な指標と言えるでしょう。今後もその動向に注目が集まります。
*過去記事はこちら パランティア PLTR