エヌビディア株が下落、中国当局者との会談が影響か

エヌビディア(NVDA)の株価が、11月25日の米国市場で4.18%下落し、終値は136.02ドルとなりました。この下落は、同社幹部が中国当局者と会談したとの報道を受けたものです。同社株は過去1年間で約3倍に値上がりしており、その背景にある成長期待の調整としての側面が注目されています。

エヌビディアの課題は市場期待への対応

エヌビディアは、高性能人工知能(AI)チップの需要増加を追い風に、過去1年間で大きな成長を遂げてきました。しかし、ウォール街は2025年の売上成長率を54%と予測しており、市場は同社に対して極めて高い期待を寄せています。

需要の急増は依然として続いていますが、供給能力の限界を超えた需要が発生するリスクも存在します。このような市場のプレッシャーが株価に影響を与えていると考えられます。

中国市場の重要性とリスク

報道によれば、エヌビディアのジェイ・プリー氏(世界フィールド業務担当責任者)は、北京で中国の副商務大臣と会談しました。これにより、中国市場が引き続きエヌビディアにとって重要な位置付けであることが浮き彫りになっています。

米国と中国の貿易摩擦が激化する可能性は引き続き懸念材料です。トランプ次期大統領の政策が両国間の関係に影響を及ぼす中、エヌビディアを含む多くのテクノロジー企業が中国市場における戦略の舵取りを求められています。

アップルCEOも中国を訪問

エヌビディアに続き、アップル(AAPL)のティム・クックCEOも中国を訪問しました。同氏は、サプライチェーンに関する会議に出席しており、同様に中国市場でのプレゼンスを強化しようとする姿勢が見て取れます。

アップルとエヌビディアは、世界で最も価値のある企業の座を競っています。両社の時価総額は現在約3兆5000億ドルに達しており、半導体とテクノロジーの中心的な存在として注目されています。

今後の展望

エヌビディアの成長を支えるAIチップの需要が続く中、同社が市場の高い期待にどう応えるかが焦点となります。同時に、中国市場や米中関係といった外部要因も、株価や事業戦略に大きな影響を与えそうです。この状況を踏まえ、投資家はエヌビディアの成長性とリスク要因を慎重に見極めることが求められます。

*過去記事はこちら  エヌビディアNVDA

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