テスラ決算の重要指標:売上、利益率、そしてEV需要の未来

テスラ(TSLA)の株価は10月23日に予定されている決算発表を前に、下落傾向が続いています。

納車台数とロボットタクシー・デー後の株価下落

テスラ株は7月23日の決算報告以来、約10%下落しています。また、10月10日のロボットタクシー・デー以降、株価はさらに約7%下落しています。このロボットタクシー・デーでは、同社が自動運転技術や運転支援ソフトウェアの進展について投資家により詳細な情報を提供することが期待されていましたが、市場の期待には応えきれなかったようです。

テスラは第3四半期に約46万3000台の納車を報告し、前年同期の43万5000台を上回る結果となりました。しかし、電気自動車(EV)の需要の動向や利益率の低迷が投資家の懸念材料となっています。

テスラの収益と利益率:第3四半期の期待

第2四半期の収益は市場予想を下回り、売上高255億ドルに対して1株当たり利益52セントと報告されました。これに対してウォール街の予測は売上高245億ドル、1株当たり利益61セントでした。この結果を受けて、投資家の目は10月23日の第3四半期決算発表に向けられています。

ファクトセットによると、ウォール街は第3四半期の売上高254億ドル、1株当たり利益59セントを予想しています。前年同期では売上高234億ドル、1株当たり利益66セントを記録しており、これと比較すると利益率の改善が求められています。

利益率とEV需要に注目

テスラの第3四半期の営業利益率は約7.6%と予想されていますが、第2四半期では約6.3%にとどまりました。特にサイバートラックの生産コストやインセンティブの増加が利益を圧迫しています。ウォール街のアナリストは、第3四半期の営業利益率が約8%に改善することを期待していますが、これはテスラがどの程度効率的にコストを抑えられるかにかかっています。

EVの需要もテスラにとって重要な要素です。特に中国市場の競争激化が注目されていますが、米国市場においては需要が安定しているとの見方が強くなっています。ウェドブッシュ証券のアナリスト、ダン・アイブ氏は「2025年に向けたEV需要の見通しが重要であり、CEOのイーロン・マスク氏が第4四半期についてどのようなコメントをするかが注目される」と述べています。

テスラの今後の販売見通し

ウォール街では、テスラが第4四半期に過去最高の49万台の販売を達成する可能性があると予測しています。2024年の通年販売台数は、2023年と同水準の約180万台になると見込まれていますが、2025年には200万台に達すると期待されています。

テスラ株の投資評価と今後のポイント

アイブ氏はテスラ株を「買い」と評価し、目標株価を300ドルに設定しています。テスラの今後数週間の株価は、利益率の改善状況や2024年以降の見通しに左右されると見られています。

2024年の年初から約12%下落しているテスラ株ですが、EV需要の見通しや収益性の改善が確認されれば、株価の回復が期待されます。

まとめ

テスラの株価は現在、厳しい状況にありますが、今後の決算発表で利益率やEV需要に関するポジティブな情報が提供されれば、投資家のセンチメントが改善し、株価が再び上昇する可能性があります。特に、第4四半期の販売台数が過去最高を更新するか、そしてサイバートラックのコストがどのように影響するかが重要なポイントとなりそうです。

*過去記事はこちら テスラ TSLA

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