iPhone需要に回復の兆し!アップル株価が史上最高値に迫る理由

このところアップル(AAPL)の株価が市場の予測を上回る動きを見せています。iPhoneの需要に関する懸念が徐々に和らぎ、特に投資家たちの間でポジティブな見通しが広がってきたことが株価の上昇を後押ししているようです。ここでは、最新の株価動向やその背景にある要因、今後の見通しについて詳しく解説します。

アップル株、2日連続で上昇

10月15日、アップルの株価は2日連続で上昇し、この間に2.9%の増加を見せました。同日の午後の取引では、1.2%上昇し、株価は234.02ドルに到達。これは7月16日以来の高値であり、史上最高値の234.82ドルに迫る勢いを見せています。株価の上昇は、iPhoneの需要低迷に対する懸念が弱まったことが大きな要因とされています。

一方で、ナスダック総合指数は0.8%下落し、特に半導体メーカーASMLの業績見通しが市場の期待を裏切ったことがテクノロジー株全般の下落を招きました。しかし、アップルはその流れに逆行し、堅調なパフォーマンスを維持しています。

iPhoneの需要見通しに改善の兆し

アップルの投資家たちは、ここ数週間、iPhoneの需要について不安を抱いてきました。特に、複数のアナリストや調査会社からのデータが変動しているため、スマートフォンの需要見通しが不透明でした。しかし、今週になりウォール街のアナリストたちがより楽観的な見解を示し始めたことが、株価上昇の後押しとなっています。

生成AIソフトウェア「Apple Intelligence」とiPhoneの未来

2024年6月、アップルは生成AIソフトウェア「Apple Intelligence」を発表し、消費者や投資家から大きな注目を集めました。9月には新型iPhone 16が発売され、このAI技術が新しいアップグレードサイクルを促進するとの期待が高まりました。しかし、Apple Intelligenceの正式な市場投入が遅れたことで、一部のアナリストは、近い将来の大幅なアップグレードサイクルは見込めないとの見解を示していました。

そんな中、エバコアISIのアナリストであるアミット・ダリアナニ氏は、「Apple Intelligenceの段階的な発売がiPhoneの長期的な需要を強化する可能性が高い」と指摘しています。同氏はアップル株を「アウトパフォーム」と評価し、目標株価を250ドルとしています。

J.P.モルガンの見解とアップグレードサイクル

さらに、J.P.モルガン証券のアナリスト、サミク・チャタジー氏も、アップルの目標株価を265ドルと設定し、「オーバーウェイト」の評価を与えています。同氏によると、高価格帯のPro Maxモデルの納期が過去のiPhoneサイクルより短いことから、iPhone 16の需要が低迷しているという見方は「異常な現象」に過ぎないとしています。

新型iPad Miniの発表とApple Intelligenceの影響

15日には、新型iPad Miniが発表されました。このモデルは他のiPadよりも低価格でありながら、Apple Intelligenceへのアクセスを提供する点が特徴です。このように、アップルはAI技術を製品に統合し、今後の需要拡大を目指しています。

今後の見通しと投資戦略

アップルの株価は2024年に入って21%上昇しており、S&P 500種株価指数の上昇率と一致しています。10月31日には第4四半期の決算報告が予定されており、特に新型iPhoneの需要動向やApple Intelligenceを搭載したデバイスの普及状況が焦点となります。投資家やアナリストは、今後数か月にわたり、アップルの技術革新とその影響を注視していくことになりそうです。

まとめ

アップルの株価は、iPhone需要の低迷に対する懸念が和らぐ中で、力強いパフォーマンスを見せています。生成AI「Apple Intelligence」の段階的な投入と新型iPhone 16の売れ行きが、今後のアップグレードサイクルにどう影響するのかが、投資家にとって大きな関心事となっています。今後の動向に注目しつつ、適切な投資戦略を考えることが重要です。

*過去記事はこちら アップル AAPL

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