10月11日の米国市場で注目された大きく動いた銘柄

10月11日(金)の米国株市場は、大手銀行の四半期決算を好感し、上昇を見せました。一方で、テスラのロボットタクシーイベントが投資家を失望させ、同社の株価が急落しました。

以下は、11日に注目され、株価が大きく動いた銘柄とその詳細です。

テスラ (TSLA)

株価変動: -8.78%
詳細: テスラは、電気自動車(EV)およびエネルギーソリューションを提供する米国の企業で、革新的な自動運転技術やバッテリー開発に注力しています。同社は、10日夜に開催されたロボットタクシーのイベントで投資家を失望させ、株価が8.78%下落しました。テスラはハンドルやペダルがない新型自動運転車「サイバーキャブ」を発表し、価格は3万ドル未満とされています。また、20人乗りの「ロボバン」も同時に発表しましたが、具体的な商業化のタイミングや詳細が明確ではなかったため、市場の期待を裏切りました。CEOイーロン・マスク氏は2025年にロボットタクシーサービスの限定開始を計画しているものの、サイバーキャブは2027年に登場予定としています。
*関連記事「テスラの株価が急落—ロボットタクシー「We, Robot」イベントの影響は?

ウーバー・テクノロジーズ (UBER)

株価変動: +10.81%
詳細: ウーバー・テクノロジーズは、ライドシェアリングやフードデリバリー、貨物運送など、オンデマンドサービスを提供する米国の企業です。テスラの自動運転タクシーに関する発表を受け、ウーバーの株価は11%近く上昇しました。トゥルイストのアナリスト、ユセフ・スカリ氏は、テスラのロボタクシー計画が短期的にウーバーの競争環境に大きな影響を与える可能性は低いとし、同社の既存事業に対する影響は限定的だと評価しています。

JPモルガン・チェース (JPM)

株価変動: +4.44%
詳細: JPモルガン・チェースは、米国最大手の金融機関で、銀行業務、投資銀行業務、資産管理など幅広い金融サービスを提供しています。同社は、第3四半期の調整後利益が1株あたり4.37ドルとなり、アナリスト予想の3.99ドルを上回りました。純受取利息は234億ドルと、予想を上回る結果となり、株価は4.44%上昇しました。

ウェルズ・ファーゴ (WFC)

株価変動: +5.61%
詳細: ウェルズ・ファーゴは、米国の大手銀行で、消費者向けおよび法人向けに幅広い金融サービスを提供しています。第3四半期の1株当たり利益が1.42ドルとなり、アナリスト予想の1.28ドルを上回りました。純利益は前年から11%減少しましたが、アナリスト予想の44億ドルを上回る51億ドルの結果となり、株価は5.61%上昇しました。

ブラックロック (BLK)

株価変動: +3.63%
詳細: ブラックロックは、世界最大の資産運用会社で、投資信託やETF(上場投資信託)などを提供しています。第3四半期の調整後利益が1株あたり11.46ドルとなり、アナリスト予想の10.36ドルを上回りました。また、運用資産残高が11兆5000億ドルに達し、前年同期の9兆1000億ドルから大幅に増加しています。これにより、株価は3.63%上昇しました。

ファスナル (FAST)

株価変動: +9.8%
詳細: ファスナルは、工業用部品や消耗品の流通を手掛ける米国の大手企業です。第3四半期の売上が予想を上回り、株価は9.8%上昇しました。

エア・テスト・システムズ(AEHR)

株価変動: +20%
詳細: エア・テスト・システムズは、半導体テストおよびバーンイン装置を製造・販売する米国の企業です。第1四半期の収益と売上高が前年から減少したにもかかわらず、AI関連分野への参入を発表し、株価は20%急騰しました。同社は人工知能プロセッサや窒化ガリウムパワー半導体など、急成長市場への拡大を進めています。

A Oスミス (AOS)

株価変動: -6.3%
詳細: A Oスミスは、水処理技術や給湯器を製造する米国の企業です。2024年の見通しを引き下げたため、株価は6.3%下落しました。

アファーム (AFRM)

株価変動: +8.5%
詳細: アファームは、消費者向けの後払いサービスを提供する米国のフィンテック企業です。同社はウェルズ・ファーゴ証券の格付けが「イコールウェイト」から「オーバーウェイト」に引き上げられたため、株価が上昇しました。

*過去記事 株価変動

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