10月10日、エヌビディア(NVDA)の株価が上昇しました。これは、同社の次世代GPU「Blackwell」に対する強い需要が背景にあります。同社経営陣が投資家向けの一連の会議で、今後1年間の製品の予約がすでに満杯であることを明らかにしたことが、株価を押し上げたと見られます。
モルガン・スタンレーのアナリストが指摘
モルガン・スタンレーのアナリスト、ジョー・ムーア氏によると、エヌビディアのCEOであるジェンスン・フアン氏を含む経営陣は、投資家との会議で「Blackwell」GPUに対する非常に強い需要を示しました。具体的には、今後12か月分の製品がすでに予約されており、現在注文を入れても、実際に製品が手に入るのは来年末になるという状況です。
このニュースを受け、エヌビディアの株価は1.63%上昇し、10日の終値は134.81ドルに達しました。前日は0.2%の微減でしたが、過去5営業日の上昇率は9.74%、過去1ヶ月の上昇率は13.15%となっています。
UBSアナリストも強気
UBSのアナリスト、ティモシー・アルクーリ氏もエヌビディアの成長に注目しています。同氏は、今週発表された台湾の輸出データが、エヌビディアのデータセンター部門の第3四半期売上が前四半期比で15%増加するという予測とほぼ一致していると述べています。
しかし、アルクーリ氏は「台湾とエヌビディアの四半期ごとの成長率には、15%前後の変動が見られるため、このデータが必ずしも決定的なものとは言えない」とも指摘しています。同氏は、エヌビディアの株式を「買い」と評価し、目標株価を150ドルとしています。
エヌビディアの第3四半期業績に注目
エヌビディアの次の注目ポイントは、11月に予定されている第3四半期の決算報告です。市場は、前回の決算で売上成長の鈍化が懸念されたにもかかわらず、エヌビディアの売上が前年比で80%以上成長するとの予測に期待しています。
Siebertのアナリストも、エヌビディアのEPS(1株当たり利益)の成長率は依然として非常に強く、競合他社よりも速いペースで成長していると楽観的な見方を示しています。
まとめ
エヌビディアの株価は、次世代GPU「Blackwell」の需要が高いことを背景に上昇しています。経営陣が示した強気な見通しや、台湾の輸出データと一致した業績予測が市場に安心感を与えています。来月の第3四半期の決算報告も注目ポイントであり、エヌビディアの今後の動向が一層期待されます。
*過去記事はこちら エヌビディアNVDA