9月20日、サイバーセキュリティ企業であるクラウドストライク・ホールディングス(CRWD)の株価が、シティグループによる強気のアナリストレポートを受けて大きく上昇しました。シティグループは、同社が過去に直面したソフトウェアの不具合による混乱を乗り越え、最悪の事態を脱したと判断しています。シティは、クラウドストライクが依然として強い顧客基盤を持ち、サービスの安定性を取り戻していることを強調しています。
このニュースを受けてクラウドストライクの20日の米国市場における終値は8.1%高の299.85ドルとなりました。
クラウドストライクの最悪期は過ぎ去った
シティグループは、今週初めに開催された「ファルコンカンファレンス」を受けて、クラウドストライクに対して強気の評価を再確認しました。同社のソフトウェア更新に伴う不手際に関して、経営陣が透明性を保ちながら問題に対処したことや、顧客が高い回復力を見せたことが評価されています。また、シティは解約率が予想を下回っており、同社が価格維持にも成功していると指摘しました。シティはクラウドストライクの目標株価を300ドルに設定し、「買い」推奨を維持しています。
他の多くのアナリストも、クラウドストライクに対して強気の姿勢を見せています。DA ダビッドソン、エバコアISI、ジェフリーズ、トゥルイストなども同社の株式を買い推奨しており、ソフトウェアの不具合に関連する顧客の反発はほぼ収束したと述べています。
クラウドストライクは今後も成長を続けるか?
クラウドストライクが今回の困難を乗り越えたことは、将来的な成長への期待感を高める良い兆候です。しかし、同社の株価は依然として高水準であり、成長率もサービス停止以前から鈍化していたことを考慮する必要があります。
クラウドストライクが持続的に成長できるかどうかは、投資家が慎重に見守るべきポイントです。同社の株価収益率(PER)は約20倍となっており、評価額に対する慎重な姿勢が求められます。短期的には株価の変動が続く可能性が高いですが、長期的な視点での成長ポテンシャルを評価することが重要です。
まとめ
クラウドストライクの株価は、シティグループをはじめとするウォール街の強気な評価を受けて上昇しています。同社は過去の問題を克服し、再び成長軌道に乗り始めている兆しが見えますが、高評価に伴う高リスクも存在するため、慎重な投資判断が求められます。サイバーセキュリティ業界は今後も成長が期待される分野であり、クラウドストライクがその中心に立つ企業であることに変わりはありませんが、株価の動向を見守りながら投資を続けることが肝要です。
*過去記事はこちら クラウドストライク CRWD