エヌビディアが市場を支配!2024年のS&P500に与える驚異的な影響とは?

エヌビディア(NVDA)の株価は、2024年に入り驚異的な上昇を見せており、同社のAI向けチップが「ゴールドスタンダード」として評価されていることが、株価の140%以上の急騰の要因となっています。この上昇がS&P500指数にも大きな影響を及ぼしており、投資家の間では市場全体へのリスクに対する懸念が高まっています。

エヌビディアがS&P500を動かす影響力

エヌビディアの株価上昇は、今年のS&P500指数の上昇分の約25%を占めており、その影響力の大きさが注目されています。特に9月11日、エヌビディア株が8.2%上昇した際には、S&P500が一時1.6%下落していたものの最終的には1.1%上昇に転じ、2年間で最大の上昇幅を記録しました。

この株価の動きは、同社CEOジェンスン・フアン氏の「エヌビディア製品に対する強い需要」を示唆した発言に支えられています。この発言により、エヌビディアの時価総額は1日で2000億ドル以上も増加し、S&P500指数の上昇分の44%をエヌビディアが占めました。

株価急騰のリスク:エヌビディアの下落が市場全体に与える影響

エヌビディアが今年急激な株価上昇を続けている一方で、その下落がS&P500に与える影響も無視できません。今年、エヌビディア株が下落した日には、S&P500が苦戦する傾向が強く、エヌビディアが下落した日にはS&P500の上昇率が13%に留まっているというデータもあります。さらに、2024年においてエヌビディア株が下落した日に、S&P500が1%以上上昇したことは一度もありません。

このような状況から、一部の投資家は「少数の銘柄が市場全体を動かしている」ことへのリスクを強調しています。

エヌビディア以外のテックメガキャップ銘柄への影響

エヌビディア以外にもマイクロソフト(MSFT)やアップル(AAPL)といったテックメガキャップ銘柄がS&P500に占める割合は非常に大きく、これら3銘柄だけで指数の約20%を占めています。エヌビディアほどの株価上昇は見られないものの、これらの銘柄が売られると市場全体に悪影響を及ぼす可能性があります。

アナリストたちは、特にエヌビディアが弱含む場合には、AIチップに対する需要が低下したと見なされ、市場全体が沈むリスクが高まると指摘しています。

オプション取引がエヌビディア株価の上昇を加速

エヌビディアの株価上昇は、オプション市場でも注目を集めており、その取引が株価上昇をさらに後押しする要因となっています。特に、トレーダーがコールオプションを大量に購入することで、マーケットメーカーがリスクヘッジとしてエヌビディア株を買い増す「ショートガンマ」効果が生じ、株価がさらに上昇する結果を招いています。

2024年に入ってから、エヌビディアのオプション取引が個別株オプション全体の約22%を占めるようになり、オプション市場で最も活発に取引される銘柄となりました。

AI関連銘柄と市場への影響

エヌビディアのように市場全体を動かす銘柄は、かつてのテスラ(TSLA)が例として挙げられますが、AIは電気自動車(EV)以上に投資家の注目を集めています。AI技術の進展が市場全体に及ぼす影響は、投資家にとって新たなテーマとして捉えられており、エヌビディアはその中心的存在となっています。

米国野村證券のストラテジスト、チャーリー・マッケリゴート氏も「AIは企業の景色を一変させるパラダイムシフトであり、エヌビディアを市場の数段階上のテーマに押し上げている」と指摘しています。

まとめ

エヌビディアの株価は、AI革命の象徴として急騰しており、その影響はS&P500をはじめとする市場全体に及んでいます。しかし、その急上昇は同時にリスクも伴っており、エヌビディア株の下落が市場に与える影響には十分な注意が必要です。

*過去記事はこちら  エヌビディアNVDA

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