JPモルガンがスーパーマイクロを格下げ!今後の投資戦略を探る

米国の大手サーバーメーカーであるスーパー・マイクロ・コンピュータ(SMCI)は、最近株価が下落しており、投資家の間で注目を集めています。JPモルガンのアナリストチームは9月6日に発表したレポートで、スーパーマイクロの格付けを「オーバーウェイト」から「ニュートラル」へと引き下げ、目標株価も大幅に950ドルから500ドルに修正しました。

株価下落の背景と市場の反応

スーパーマイクロの株価は、6日のプレマーケットで2%あまり下落し、406ドル近くで取引されています。これは、同社が8月に記録的な月間パフォーマンスの下落を経験して以来のさらなる下落となります。9月に入って一時的に0.9%の上昇を見せましたが、その後、再び下落傾向が続いています。

ダウ・ジョーンズ・マーケット・データによれば、8月はスーパーマイクロにとって非常に厳しい月でした。同社は、空売りレポートの問題に直面し、さらに10-K(年次報告書)の提出遅延が発表されたことも投資家の不安を助長しました。

JPモルガンの格下げ理由

JPモルガンのアナリストであるサミク・チャタジー氏率いるチームは、今回の格下げが単なるコンプライアンスの問題やショートセラーによる報告書の影響だけではないことを強調しています。同氏は、次の2つの要因を挙げています。

  1. コンプライアンス回復への不確実性
    規制当局へのコンプライアンスの回復に時間がかかる可能性があり、短期的に新規投資家が株式を買い求める根拠が乏しいと考えられています。
  2. 利益率の圧迫
    スーパーマイクロは顧客を維持するために価格引き下げを行う可能性があり、その結果、今後数四半期の利益率に影響が出る可能性が指摘されています。

チャタジー氏は、「ヒンデンブルグ・リサーチのレポートと10-K提出遅延は別個の事象であると捉えているが、コンプライアンス遵守の時期が不透明なため、短期的な業績見通しや財務への影響に課題が生じることを予想している」と述べています。

他のアナリストの見解

JPモルガンの格下げは、バークレイズのアナリストであるジョージ・ワン氏とティム・ロング氏の格下げに続く形となりました。バークレイズのアナリストチームも、8月30日に発表されたレポートで、スーパーマイクロの6月四半期における利益率の悪化と10-K提出の遅延を理由に、格付けを「オーバーウェイト」から「イコールウェイト」へと引き下げています。

今後の投資家への影響

スーパーマイクロの株価下落や評価引き下げにより、投資家は慎重な姿勢を取る必要があります。同社が規制当局へのコンプライアンスを回復するまでの間、短期的には不透明な見通しが続く可能性があります。しかし、長期的には同社の対応次第で株価が回復する余地があるため、今後の動向を注視することが重要です。

*過去記事はこちら  スーパー・マイクロ・コンピュータ SMCI

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