高配当6.2%!ディフェンシブ銘柄ベライゾン、増配と成長の見通し

米国株投資における防御的な選択肢として知られるベライゾン・コミュニケーションズ( VZ)は、9月に新たな配当金の増加を発表する可能性があります。モルガン・スタンレーのアナリスト、サイモン・フラネリー氏によると、この増配は株主にとってのさらなるメリットをもたらし、同社の高配当利回りをさらに強化する見通しです。


ベライゾン株の魅力的な配当利回り

現在、ベライゾンの配当利回りは約6.2%と、S&P 500においてウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(WBA)やアルトリア・グループ(MO)に次ぐ高水準に位置しています。これに加えて、今年の配当金はさらに2%増加する見通しです。フラネリー氏の予測によると、配当は四半期あたり66.5セントに達し、年間では約2.71ドルとなる見込みです。

昨年、ベライゾンは1株あたりの年間配当を2.61ドルから2.66ドルへと増額しましたが、2024年も同様の増配が期待されています。9月初旬の増配発表は、過去数年のパターンに沿ったものです。


株価と配当の関係

9月3日時点で、ベライゾンの株価は42.93ドルで取引されており、年初来で約14%上昇しています。一方、競合他社のAT&T(T)の株価は21%の上昇を記録し、こちらも高い配当利回り(約5.5%)を誇っています。

ベライゾンの安定した配当利回りは、投資家にとって防御的な資産としての魅力を高めています。特に、S&P 500全体のパフォーマンスが低迷する中、ベライゾンのようなディフェンシブ銘柄は重要な位置を占めることが予想されます。


ベライゾンの今後の展望:株価と配当の成長

フラネリー氏は、ベライゾンを「オーバーウェイト(買い推奨)」と評価し、目標株価を46ドルに設定しています。特に、2024年後半にかけての「消費者向けワイヤレスの改善」が、株価を押し上げる主な要因となると予測しています。

また、ベライゾンは2025年後半または2026年前半に自社株買いを再開する可能性があるとフラネリー氏は述べています。最近、同社の最高財務責任者であるトニー・スキアダス氏が、負債水準の低下が進めば自社株買いを再開することを示唆しました。これは、株価に対してもポジティブな影響を与える要素となるでしょう。


競合他社の動向:AT&TとT-モバイル

一方、AT&Tの配当利回りは約5.5%で、ベライゾンと競り合う形となっています。AT&Tの株価も年初来で21%上昇しており、今後も注目が集まる銘柄です。

さらに、T-モバイル(TMUS)も9月18日に予定されている投資家向け説明会で、資本配分計画の更新を行う可能性があります。同社は昨年配当金の支払いを開始し、現在の配当利回りは1.3%。さらに、今後も年間で10%の配当成長を目指していると発表しています。


ベライゾンの投資ポイントまとめ

  1. 高配当利回り:現在6.2%の配当利回りはS&P 500内でも上位。
  2. 配当金増加予想:2024年には四半期ごとの配当が2%増加し、年間2.71ドルに達する見込み。
  3. 株価成長の見通し:目標株価46ドル、2025年以降には自社株買い戻しも開始される可能性。
  4. 競合他社の動向:AT&TとT-モバイルもそれぞれ独自の成長戦略を進行中。

ベライゾンの防御的な性質と安定した配当は、今後も長期的な投資先として魅力的であり、特に安定した収益を求める投資家にとって注目すべき銘柄です。

*過去記事はこちら 配当株

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