生成AIの未来を占う!セールスフォース第2四半期決算の注目ポイント

  • 2024年8月28日
  • 2024年8月28日
  • BS余話

8月28日に予定されているセールスフォース(CRM)の第2四半期決算発表に向けて、投資家たちは同社の業績と、生成AIの収益化に関する最新情報に注目しています。同じ日に決算を発表するエヌビディア(NVDA)が大きな注目を集める中、セールスフォースの発表も見逃せないポイントとなっています。

ウォール街の期待とAI革命

ウェドブッシュのアナリストによると、2025年に向けたIT支出の環境と、ソフトウェア業界におけるAI需要の状況を把握するために、セールスフォースの決算報告が重要な役割を果たすとされています。同アナリストはセールスフォースの格付けを「アウトパフォーム」とし、目標株価を315ドルとしています。これは、AI革命の収益化が今後12~18か月間で主要な焦点になると予測しているためです。

ファクトセットの予測:収益と利益

ファクトセットの調査によるとアナリストたちは、セールスフォースが第2四半期に92.2億ドルの売上と、調整後1株当たり利益が2.35ドルになると予測しています。これは前年同期の86億ドルの売上と1株当たり2.12ドルの利益を上回るものです。しかし、第1四半期の決算発表後、同社の株価は厳しい経済環境を背景にIT支出を控える顧客が多かったことから、20%もの下落を記録しました。

AIイニシアチブ「アインシュタイン GPT」に対する期待

セールスフォースは2023年3月に「アインシュタイン GPT」を発表しました。このAIツールは、顧客体験の向上やエージェントの生産性向上に寄与するとされており、特にサービスクラウドにおいてその導入が進んでいます。ドイツ銀行のアナリスト、ブラッド・ゼルニック氏も、AIの導入が進む中で、セールスフォースの格付けを「買い」とし、目標株価を300ドルとしています。

セールスフォースの今後の展望

現在、セールスフォースの株価は年初来で0.1%下落しており、S&P 500種指数の18%の上昇と比較すると見劣りします。AI革命による今後の収益化に対する期待が高まっている中で、セールスフォースが市場の期待を上回るパフォーマンスを見せるかどうかが注目されています。

まとめ

セールスフォースの第2四半期の決算発表は、同社にとって非常に重要なタイミングとなります。特に生成AIの収益化に向けた取り組みがどのように進展しているか、そしてその結果が業績にどう反映されるかが焦点です。ウォール街の注目が集まる中、今後のIT支出環境とAIの需要動向を見据えた投資判断が求められます。

*過去記事 セールスフォース(CRM)

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