エヌビディア（NVDA）の株価は8月27日の米国市場で1.46%上昇し、128.30ドルで取引を終えました。この株価の上昇は、投資家たちが同社の28日に予定される決算報告を期待しているためです。
エヌビディアの業績見通しに注目が集まる
エヌビディアの株価は、26日に2.3%下落していたものの、翌日再び回復しています。これは、市場全体でテクノロジー企業の株価が下落していた影響を受けたものです。27日には、他のチップメーカーの株価も上昇しました。アドバンスト・マイクロ・デバイセズ（AMD）は0.34%上昇、ブロードコム（AVGO）は1.11%上昇しました。
ファクトセットの調査によると、エヌビディアは28日の市場終了後に発表する第2四半期の決算で、売上高287.4億ドル、調整後利益1株あたり65セントを報告する見通しです。この予想が実現すれば、前年同期比で売上が2倍以上になる見込みです。しかし、これは成長率の鈍化を示すものでもあります。というのも、エヌビディアは4月の四半期において前年から3倍以上の売上増加を記録しているからです。
エヌビディアの成長維持の鍵は次世代チップ
エヌビディアが成長を続けるためには、次世代のBlackwellチップに対する需要が鍵となります。同社の株価は今年に入ってから159%も上昇しており、高い成長率を維持するためにはこの新しいチップの成功が不可欠です。
UBSのアナリスト、ティモシー・アルクーリ氏は、エヌビディアの株価に対して「買い」の評価を付け、目標株価を150ドルと設定しています。同氏の調査メモによると、第3四半期（10月）の売上予測に対する投資家の期待は330億ドルから340億ドルにまで上昇しているとのことです。アルクーリ氏は、Blackwellチップに関するコメントが、予測そのものよりも重要視されていると指摘しています。
現世代チップの販売と次世代チップへの移行がカギ
強気派の投資家たちは、エヌビディアが製造工程の遅れに関する懸念に対処し、現世代のHopperチップの販売がBlackwellプロセッサの大量出荷開始までのギャップを埋めることができるかどうかに注目しています。
Spear Investの創設者であるIvana Delevska氏は、「少数の顧客から、Blackwellモデル（B100）を受け取ったとの報告を受けている」と述べ、エヌビディアが技術的な問題と供給能力の問題によりBlackwellチップの納入に課題を抱えているという報告があったものの、これは来年まで出荷されない予定のシステムにのみ当てはまるだろうとコメントしています。
エヌビディアの今後に期待
エヌビディアは、次世代チップの需要に応えることで、今後も高い成長を維持できるかが問われています。Blackwellチップの進展とその市場での受け入れが、同社の株価をさらに押し上げる可能性があります。
＊過去記事はこちら エヌビディアNVDA