エヌビディア(NVDA)の株価は、来週予定されている決算報告を前に、市場で注目を集めていたものの、8月22日の米国市場で3.7%下落し、123.74ドルで取引を終えました。この日、取引開始直後に1%以上の上昇を見せたものの、その後急激に下落しました。この動きは、投資家や市場アナリストにとって意外なものであり、エヌビディアの今後の展望に関心が集まっています。
市場の期待とアナリストの予測
エヌビディアは、8月28日に第2四半期の業績を発表する予定で、市場はその報告に注目しています。ファクトセット社の調査によると、アナリストたちはエヌビディアの1株当たり利益(EPS)が64セント、売上高が286億5000万ドルになると予測しています。この予測に基づき、アナリストたちはエヌビディアの収益に対する期待を10%上方修正しました。
ルイス・ナベリエ氏(Navellier & Associates創設者)は、この予測修正がエヌビディアの業績にとって好材料であると述べています。同氏は、「通常、アナリストによる予想の上方修正は、将来の収益の驚くべき増加を予兆するものだ」と指摘し、エヌビディアの今後の成長に期待を寄せています。
株価上昇の限界か?それとも更なる高みへ?
エヌビディアの株価は、2024年に入ってから159%も上昇しており、すでに高い評価を受けています。そのため、今回のポジティブな決算報告がすでに株価に織り込まれているのではないかという疑念も生じています。しかし、シティのアナリストであるアティフ・マリク氏は、エヌビディアにはまだ上昇余地があると見ており、目標株価を150ドルに据え置き、買い推奨を継続しています。
マリク氏は、特にエヌビディアの次世代AIチップ、ブラックウェルに関するコメントを引き合いに出し、「6月/10月期の業績予想はさらに上昇し、2025年の見通しについても投資家を安心させる要因となるだろう。これにより、株価は52週間の最高値を更新する可能性が高い」と述べています。
エヌビディアの影響が広がる半導体市場
エヌビディアの株価下落は、他の半導体銘柄にも影響を及ぼしました。アドバンスト・マイクロ・デバイセズ (AMD) は3.9%下落し、ブロードコム (AVGO) も2.1%の下落を記録しています。このように、エヌビディアの動向は、広範な半導体市場全体に影響を与えるほどの大きな存在感を持っています。
まとめ
エヌビディアの株価は決算報告前に下落しましたが、アナリストたちは依然としてポジティブな見方を崩していません。エヌビディアの今後の成長と株価の動向は、今後も市場の注目を集め続けると思われます。
*過去記事はこちら エヌビディアNVDA