8月15日の米国市場でテスラ(TSLA) の株価は6.34%上昇し、214.14ドルに達しました。テスラに関する特定のニュースが株価上昇の直接的な要因ではありませんでしたが、経済データが「ゴルディロックス・シナリオ」への期待を高めたことが背景にあります。
主要経済データと市場の反応
15日に発表された経済データは、失業保険申請件数が予想を上回り、227,000件まで減少したことを示しました。さらに、7月の小売売上高は前月比1%増加し、エコノミスト予想の0.3%を大きく上回りました。これらのデータは、景気減速への不安を和らげ、市場全体の上昇を促しました。
- S&P 500 (SPX): 1.61%上昇
- ダウ平均株価 (DJIA): 1.39%上昇
テスラと他の自動車メーカーへの影響
低金利と旺盛な個人消費は、投資家が期待する理想的な経済シナリオです。金利の低下は自動車購入をより手頃なものにし、自動車メーカーの株価に好影響を与えています。具体的には、以下のような動きが見られました。
- ゼネラルモーターズ (GM): 2.87%上昇
- フォード・モーター (F): 2.65%上昇
- ステランティス (STLA): 1.73%上昇
テスラの株価変動
今週のテスラ株は激動の日々を過ごしました。12日の取引で株価は3.1%下落しましたが、15日には6.3%上昇しました。特に、予想を上回るインフレデータがあったにもかかわらず、14日には株価が3.1%下落しました。これは、7月の消費者物価指数が前年同月比で2.9%上昇したためです。
しかし、全体的には今週の株価は0.7%上昇しています。テスラ株は非常に変動が激しく、過去16営業日のうち11日で3%以上の変動がありました。
イーロン・マスクCEOの動向
今週、イーロン・マスクCEOがトランプ前大統領と約2時間にわたって会話したことも注目されました。この会話により、全米自動車労働組合から労働法違反の苦情が発生しましたが、株価に大きな影響を与える可能性は低いとされています。
最新のFSDソフトウェアアップデート
トゥルイストのアナリスト、ウィリアム・スタイン氏は、テスラの最新完全自動運転(FSD)ソフトウェアアップデートについて肯定的な評価を示しましたが、依然として問題があると指摘しています。FSDは現在、ドライバーが常に注意を払うことを必要としますが、最終的には真の自動運転を実現することが期待されています。
テスラの今後の展望
今年に入ってからテスラの株価は約14%下落しています。これは、電気自動車の需要の伸びが鈍化していることが原因です。しかし、ウォール街のアナリストは、下半期には再び販売台数が伸びると予測しており、第3四半期と第4四半期を合わせた販売台数は前年比で約3%増加すると見込んでいます。
今後もテスラの株価動向には注目が必要です。特に、経済データや市場環境の変化がどのように影響するかを見極めることが重要です。
*過去記事はこちら テスラ TSLA