AIインフラで50億ドル獲得!ルーメン・テクノロジーズの快進撃に迫る

  • 2024年8月11日
  • 2024年8月11日
  • BS余話

かつては債務問題に苦しんでいたルーメン・テクノロジーズ(LUMN)。しかし、今やマイクロソフト(MSFT)を含む大手企業とのネットワーク契約を通じて、人工知能(AI)インフラへの多額の予算投資から恩恵を受けています。今年の株価上昇率は204%となり、エヌビディア(NVDA)の112%アップを大きく上回っています。この記事では、ルーメンの最近の成功とその背景について詳しく見ていきます。

AIインフラの需要増加がもたらす転機

モフェット・ナサンソンのアナリスト、ニック・デル・デオ氏は、「市場がAIデータセンターの成長を支えるファイバー・インフラの需要増に目覚めた」と指摘しています。ルーメンはAI関連ビジネスで50億ドルを獲得し、さらに70億ドルの契約交渉中です。この動きが同社の株価急騰を支えています。

資金調達と負債返済の進展

クリス・スタンズベリー最高財務責任者(CFO)は、「新たな契約により少なくとも10億ドルのフリーキャッシュフローを見込んでいる」と述べ、これが負債返済と変革資金の調達に寄与すると強調しました。この資金調達は、かつてセンチュリーリンクとして知られていたルーメンのレガシー通信事業(2020年9月に社名およびブランドを変更)からの脱却を助けるものです。

ショートカバーの影響と今後の展望

ルーメンの株価上昇の一部は、空売り筋のポジション解消によるものです。S3パートナーズのマシュー・アンターマン氏によれば、空売り筋は5月中旬からポジションを減らしてきましたが、急速な株価上昇により5億ドルの損失を抱えています。

一方で、一部のアナリストは、ルーメンの将来的な課題にも注意を促しています。デル・デオ氏は、「AI主導のチャンスと商業用有線市場の圧力、レガシー事業の売上減少、190億ドルの負債総額とのバランスを取る必要がある」と述べています。

まとめ

ルーメン・テクノロジーズは、AIインフラへの注力と新規契約により、かつての債務問題から脱却しつつあります。今後も成長が期待されますが、商業用有線市場やレガシー事業の課題にも直面しています。経営陣は「テレコムを変革することで成長への道筋が見える」と述べており、これからの動向に注目です。

*過去記事「AI革命の恩恵を受ける通信事業者:ルーメン・テクノロジーズの大躍進

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