エアビーアンドビーの第2四半期決算報告:予想を下回る利益と米国需要の減速

エアビーアンドビー(ABNB)は、8月6日に発表された第2四半期の決算で予想を下回る利益を報告しました。この結果、株価は時間外取引で16.1%下落し、今年に入ってからの株価下落率は4.2%に達しました。

第2四半期の業績概要

エアビーアンドビーの第2四半期の純利益は5億5500万ドル、1株あたり86セントでした。これは前年同期の6億5000万ドル(1株当たり98セント)から減少しています。売上高は前年同期比11%増の27億5000万ドルとなりましたが、アナリストのコンセンサス予想を下回りました。

エアビーアンドビーの総予約額は前年同期比11%増の212億ドルで、こちらもアナリスト予想を若干下回る結果となりました。ファクトセットが調査したアナリストのコンセンサス予想では、エアビーアンドビーの売上を27.4億ドル、1株当たり91セントの利益を予想していました。

米国需要の減速と市場の反応

エアビーアンドビーは、米国の宿泊客からの需要が減速している兆候があると警告しました。旅行者が宿泊予約を控え、他の支出を抑えていることが背景にあります。同社は第3四半期についても、プラットフォーム上での予約が「緩やかになる」と予想しています。第3四半期の売上高は36.7億ドル〜37.3億ドルと予想されており、これはファクトセット調べのコンセンサス予想38.4億ドルを下回っています。

グローバル展開とプラットフォーム改善

エアビーアンドビーは、中南米、アジア、ヨーロッパでの事業拡大に投資し、プラットフォームの改善を図っています。これにより、ゲストが賃貸物件を選択しやすくし、新規ホストの価格設定を支援することを目指しています。しかし、消費者は引き続き物価の上昇に悩まされ、より安価な代替品を求めています。

「ラテンアメリカとアジア太平洋地域は、引き続き当社の最速成長地域です」とエアビーアンドビーは株主宛書簡で述べています。しかし、予約のリードタイムが短くなっており、米国のゲストの需要減速が見られるとしています。

今後の展望

エアビーアンドビーは、パリのオリンピックやドイツのEURO2024などのイベントが需要を押し上げると期待しています。また、質の低い評価を受けたリスティングを削減し、ポップカルチャーをテーマにした宿泊施設の提供を拡大しています。これらの取り組みがどのように業績に影響するか注目されます。

他企業の動向と市場全体の影響

エアビーアンドビーの警告は、マクドナルド(MCD)、スターバックス(SBUX)、クロロックス(CLX)などの他企業にも影響を及ぼしています。これらの企業もインフレの影響を受け、セールやより安いオプションを求める消費者に対応しています。また、デルタ航空(DAL)やアメリカン航空(AAL)も旅行需要に対する供給過多に苦しんでおり、値下げに踏み切っています。

まとめ

エアビーアンドビーの第2四半期決算は、米国需要の減速や物価上昇の影響を受けて予想を下回る結果となりました。同社は引き続きグローバル展開とプラットフォームの改善に努めていますが、消費者の動向には慎重な対応が求められます。今後の業績と市場の反応が注目されます。

*過去記事はこちら エアビーアンドビー ABNB

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