7月31日の通常取引でクアルコム(QCOM)の株価は、半導体関連銘柄の幅広い上昇に伴い8%以上急騰しました。しかし、市場が閉まった後に発表された第3四半期決算の後の時間外取引では一時上昇したものの、電話会議が終わる頃には下落に転じ、1.2%安で終えています。
クアルコムの第4四半期予想と市場の反応
クアルコムは現在進行中の第4四半期の売上について95億~103億ドルとの見込みを示しました。この中にはQCT半導体事業からの81億~87億ドルが含まれます。アナリストのコンセンサス予想は売上を97億ドル、QCTからの売上は82億ドルと予想していました。クアルコムは調整後の1株当たり利益は2.45~2.65ドルを予想しており、アナリストの予想は2.45ドルでした。
第3四半期の業績概要
クアルコムの第3四半期の純利益は21億3000万ドル(1株当たり1.88ドル)で、前年同期の18億ドル(1株当たり1.60ドル)から増加しました。調整後の1株当たり利益は2.33ドルで、アナリストの予想は2.25ドルでした。売上高はアナリストが92.1億ドルと予想していたのに対し、93.9億ドルに増加しました。
QCT半導体事業とQTLライセンシング事業の成果
QCT半導体事業の売上高は12%増加し、80億7000万ドルとなりました。アナリストの予想は78億8000万ドルでした。ライセンシングに重点を置くQTL事業の売上は3%増の12.7億ドルで、アナリストのコンセンサス予想は12.9億ドルとしていました。
AI時代への期待
クリスチアーノ・アモン最高経営責任者(CEO)は決算説明会で、クアルコムは人工知能(AI)がスマートフォンに浸透していく未来に期待していると述べました。「当社のモデルには特別な仮定はありませんが、AI主導のアップグレードサイクルが実現すれば、興味深い上昇を生み出す可能性があります」と述べています。
Snapdragon Xシリーズ・ソリューションの発表
アモン氏は、「我々は、最先端のパフォーマンス、比類のない電力効率、パーソナライズされたAI体験を提供するPC向けSnapdragon Xシリーズ・ソリューションの発表に興奮しています」と述べ、この発売が通信会社からインテリジェント・コンピューティングのリーディング・カンパニーへと変貌を遂げる上で、重要なマイルストーンとなると強調しました。
まとめ
クアルコムの最新の四半期業績と未来の見通しは、株価の変動を引き起こしましたが、長期的にはAI時代への期待が高まっています。投資家は、今後の技術革新と市場動向を注視し続ける必要があります。
*過去記事「AIブームで飛躍するクアルコム:最新の株価と展望」