ウォール街が懸念するアルファベットの利益率:第3四半期の見通し

アルファベット(GOOGL)は7月23日に最新の四半期決算を発表しました。業績と売上は市場予想を上回ったものの、株価は決算発表後の時間外取引で2%下落しました。今回の決算報告にはいくつかの気になる点があり、特にYouTubeの売上が予想を下回り、第1四半期に比べて減速したことが挙げられます。

YouTubeの売上の減速

YouTubeの売上は、アジアを拠点とするeコマースプレーヤー(おそらくTemuなど)からの広告収入が増え始めた前年同期との対比で第2四半期に減速しました。この減速は投資家にとって懸念材料となっています。

第3四半期の利益率拡大に対する懸念

しかし、投資家にとってより大きな問題は、同社の収益発表の電話会議中に浮上したもので、アルファベットの幹部たちが第3四半期の利益率拡大に影響を与える可能性のあるトレンドを指摘したことです。社長のルース・ポラット氏は、大学卒業生を採用するために第3四半期に人員が増加する可能性があり、アルファベットは「技術インフラへの投資の増加に関連する減価償却費と費用の増加」に直面していると述べました。

ウォール街の反応

メリアス・リサーチのアナリスト、ベン・ライツェス氏によると、ウォール街はアルファベットが当面の利益率を拡大できるかどうかを心配しています。6月期のアルファベット全体の営業利益率は32.4%で、コンセンサス予想を上回りましたが、ポラット氏のコメントがこの増加ペースを制限する可能性を示唆しているとライツェス氏は述べています。

コスト意識の高まり

アルファベットをはじめとするインターネット企業は、過去の大量採用や豪華な福利厚生に対する批判を受け、よりコスト意識を高めようとしています。特に最近の支出増加は、技術インフラへの高水準の投資が原因となっています。

投資家への影響

アルファベット株は、決算発表後の時間外取引で最初の数時間は大きく上昇しましたが、その後2%下落しました。この動きが24日の通常取引に持ち越された場合、昨年の3月期決算発表後以来の最も鈍い株価の反応となります。

まとめ

アルファベットの最新の四半期決算は、業績と売上の両方で市場予想を上回ったものの、投資家の利益率拡大に対する懸念から株価を下げました。YouTube売上の減速と技術インフラへの高水準の投資が、今後の利益率にどのように影響を与えるかが注目されます。ウォール街はアルファベットの効率性を重視しつつ、今後の動向を注視しています。

*過去記事 アルファベット GOOGL

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