アルファベットの最新決算速報:売上・利益ともに予想上回るも株価反落

2024年7月23日、グーグルの親会社アルファベット(GOOGL)は、2024年第2四半期の決算を発表しました。1株当たり1.89ドルの利益を報告し、これはアナリストのコンセンサス予想を4セント上回り、前四半期と同じ数値でした。また、売上高も847億4000万ドルとなり、コンセンサス予想の843億ドルを上回りました。

売上高と利益率の堅調な推移

アルファベットの第2四半期の売上高は前年同期比で14%増加し、特に検索広告が引き続き成長を牽引しました。CEOのスンダル・ピチャイ氏は、「今期の好調な業績は、検索とクラウドにおける継続的な強さを反映しています」とコメントしています。同社の営業利益率は32%と、前四半期と同等以上の水準を維持しました。

クラウド部門の成長

アルファベットのクラウド部門も大きく成長し、売上高が初めて100億ドルを超えました。前年同期の80億ドルからの大幅な増加です。クラウド部門の営業利益も10億ドルを超え、好調な成長を続けています。

設備投資とAIへの注力

同社は引き続きクラウドとAIシステムへの大規模な投資を行っています。2024年第2四半期の設備投資額は132億ドルで、前年同期の70億ドルから大幅に増加しました。この投資の多くはAI技術の開発とインフラ整備に向けられています。

地域別の売上動向

地域別では、米国での売上高が前年同期比17%増加し、ヨーロッパとアジアでも12%以上の増収を記録しました。しかし、ドル高の影響でこれらの地域での報告された増収率は10%程度に減少しました。

AI技術の進展

アルファベットはAI技術の開発にも積極的です。ピチャイ氏は、検索結果にAIを活用した要約表示が多くの地域で導入され、若年層のエンゲージメントを高めていると述べました。また、ユーザーが画像やビデオを入力できる新機能も間もなく導入される予定です。

株価の動向と今後の見通し

決算発表後、株価は一時上昇しましたが、その後反落し、時間外取引では1.5%安の179ドルあまりで取引されています(米国東部夏時間5:29PM)。アナリストの多くは、アルファベットの株価について強気の評価を維持しており、目標株価は205ドルとされています。

アルファベットは20セントの四半期配当を開始し、700億ドルの自社株買いプログラムを進めています。また、クラウドセキュリティベンダーのウィズを230億ドルで買収しようとしており、クラウド・セキュリティ分野でも強化を図っています。

まとめ

アルファベットは、堅調な業績と強力な成長戦略を背景に、引き続き投資家からの期待を集めています。AIとクラウドへの積極的な投資が今後の成長を支える要因になると予想されます。

*過去記事 アルファベット GOOGL

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